「保護猫」を飼うのが入居の条件という異色の賃貸アパートが、小郡市にある。オーナーで会社員の三原将丈(まさたけ)さん(49)と、妻の美沙樹さん(47)が「一匹でも多くの猫を救いたい」という願いを形にした。 西鉄大保駅そばの単身女性専用アパート「necotto」(2階建て、6部屋)は防犯と、猫が道へ飛び出すのを防ぐオートロック式。窓の網戸は金属製で、猫が爪で破ることもない。名称は「猫」と「ココット(鍋)」を合わせた造語。夫妻は「鍋の中みたいに温かく猫と暮らす活動を地域に広げたい。女性が安心して住めることは猫の安心にもつながる」と話す。 保護猫とは、動物愛護団体などが保護し、飼い主を求めている猫のこと。夫妻が飼っている5匹(1~13歳)も、外から連れ帰るなどした元保護猫だ。外にすむ猫は、飼い猫に比べて寿命が短いとされる。県内で殺処分される猫は、年間1360匹(2017年度、環境省調べ)に上る。