08年10〜12月期の国内総生産(GDP)の速報発表を受け、記者会見する与謝野経済財政相=東京・霞が関 08年10〜12月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は、年率換算で前期比12.7%減と第1次石油危機時以来の2ケタのマイナスに沈んだ。世界同時不況は深刻さを増し、輸出頼みの日本経済が「戦後最大の危機」(与謝野経済財政相)から抜け出す時期は不透明だ。 記録的なマイナス成長の第一の要因は、輸出の急減だ。実質値で前期より13.9%も減り、統計がさかのぼれる55年以降で最大の落ち込みになった。さらに設備投資もITバブル崩壊後の01年10〜12月期以来のマイナス幅を記録。販売不振に見舞われた企業が投資を絞り込んだためだ。年明け後も輸出額の急減は続き、設備投資もさらに冷え込みそうだ。 減産ラッシュに伴い、主要企業は数千〜1万人単位の人員削減計画を相次ぎ打ち出している。厚生労働省によると、今年