米国の郵便配達人が犬に襲われた件数が2016年は6755件に上り、過去約30年間で最も多かったことが米郵政公社(USPS)の調べでわかった。ネット通販や週7日の配達が急拡大し、宅配便などの配達量が激増していることが背景にあるとみられる。 USPSが毎春発表する統計によると、16年は前年から200件以上増えた。都市別ではロサンゼルスで80件、次にテキサス州ヒューストンが62件と続いた。 USPSの広報担当デービッド・ウォルトンさんは「ネット通販の増大や、一部の地域で配達を週6日から7日に拡大したことなどで配達量が増え、犬に襲われる事故も増え続けている。配達人にとっては深刻な問題だ」と話す。中には大けがをする事故もあり、USPSはかばんで身を守るなど配達人に防御の仕方を教えている。飼い主に対しては、犬を別の部屋に入れるなど対応を呼びかけているが、改善されない場合は配達をやめることもあるという。