因子分析(factor analysis)は、多くの変数により記述された量的データの分析方法として、1904年にスピアーマン(Spearman)によって提案された。 因子分析で扱うデータの形式は主成分分析と基本的には同じであることから、同じ場面に利用されることが多いが、手法の開発の出発点は全く異なる。 主成分分析では、変数の間の相関関係を用いて、無相関の合成変数を求めることで多くの変数を少ない変数に縮約するが、因子分析は、変数の間の相関関係から共通因子を求めることで、多くの変数を少数個の共通因子にまとめて説明することを目的としている。 因子分析は、観測データにおける変数の間の関連成分をまとめたものを共通因子(common factor)と呼び、他の変数と関係がなく、その変数のみ持っている成分を独自因子(unique factor)と呼ぶ。因子分析では、観測データはお互いに関連性を持っ