トヨタが来春の決算の見通しを赤字に修正し、社長も交代して、創業家に大政奉還するという。 創業以来の危機意識から大政奉還という話になっているようだが、私はひがみっぽいのかもしれないが、そうは思えない。売り上げ減、円高、設備投資の三つが重なって赤字になったということだが、前二者はともかくとして、設備投資については、どの期に計上するかはある程度裁量できるはずだ。 株価や景気への影響などを考えれば、その裁量で、黒字決算の体もとれたはずだ。実際に、もっと経営状態の悪い自動車会社が黒字決算の形をとっている。 ただ、それをやると次期にしわ寄せがくる。大衆心理に冷や水を浴びせて、車がよけいに売れなくなっても、株主の動向をそれほど気にしなくていい会社だから、膿を出し切ろうということだろう。 もちろん、これによって、社内や下請けの引き締め効果を狙うという意味もあるかもしれない。 しかし、なぜ今のうちに膿を出し
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