多摩地区に路線を持つ私鉄が企画した鉄道グッズの販売が好調だ。 頻繁に新製品を投入し、商品数は増え続けている。「マニア向け」「子ども向け」のイメージが強かったが、子どもと一緒に鉄道を楽しむ「ママ鉄」らの登場で市場が変化し、企業側にも対応する動きが目立っている。 ◆女性向け◆ 「日常的に持ち歩いて使いながら、京王線に親しみを感じてもらいたい」。京王電鉄(多摩市)が昨年から力を入れるのが、女性向けの鉄道グッズだ。第1弾はA5サイズのノート。20~30歳代を想定し、沿線風景などのイラストを配した。売れ行きは好調だという。 同社は2007年から、駅売店の利用拡大を目的に、子会社による鉄道グッズの開発・販売を開始した。当初は鉄道マニアや子ども向けの雑貨や玩具が中心だったが、鉄道ファン層の広がりを受けて方針を転換。10年以降は「実用性」を重視し、路線図入りのバスタオルや電車形の懐中電灯などを扱っている。