戦争で孤児になった女の子は実の親を知らないまま、5歳の時に里親に引き取られました。その後は仕事や家庭にも恵まれましたが74歳になった今、朝起きるとなぜか涙がこぼれてしまいます。 「わたしはどこの誰なのか。わからないままでは死ねない」 戦後74年。女性は人生の空白を埋める旅に出ました。 (制作局 田中淳/ネットワーク報道部 大石理恵)
1.クレームへの対応方法 顧客からのクレームに対し、顧客と従業員のどちらに非があるのかを見極めることなく、取り敢えず自社の従業員に謝らせるという方法があります。 それが揉め事を丸く収めていた時代もあったのだと思います。 しかし、こうした手法は、自社の従業員を苦しめ、不満を蓄積させてしまうため、労務管理の観点からみれば、決して適切とはいえません。 この取り敢えず部下を謝らせるというクレーム対応の手法の適否が争われた事件が、判例集に掲載されていました。 甲府地判平30.11.13労働判例1202-95甲府市・山梨県(市立小学校教諭)事件です。 2.事案の概要(犬に噛まれて飼い主に損害賠償の話をしたら、勤務先学校にクレームを入れられ、管理職から謝罪を強要された) 本件で原告になったのは、甲府市の市立小学校の教諭の方です。 平成24年8月26日、地域防災訓練の会場に向かう途中、原告教諭は自身が担任
「中央からの押し付け」「国がやろうとしている地方創生はこういうやり方なのか」と佐賀県の山口祥義知事が怒りを爆発させた。九州新幹線長崎ルートのうち着工していない約50キロの武雄温泉―新鳥栖(佐賀県)間について与党検討委員会が8月5日、佐賀県が望んでいないフル規格(複線の専用軌道を新設)で整備する方針を決めたからだ。与党検討委が佐賀県を含めた関係6者の合意を破棄し、地元の意向を無視した「フル規格により整備することが適当」との結論へと突っ走ったことで佐賀県は「地方自治権の侵害だ」(関係者)と態度を硬化させており、長崎ルートの整備の行方は視界不良だ。 (共同通信福岡支社編集部次長=大塚圭一郎) ▽4者協議も委員長との面会も拒否 「地元負担が求められている整備新幹線について、地元の県が求めていないのにフル規格で整備すると中央が押し付けるやり方は、地方自治の観点から大きな問題と言わざるを得ない」。8月
アジア・太平洋戦争の戦場の実態を克明に描き、20万部のベストセラーになった「日本軍兵士」。その著者で、近現代の天皇制研究でも知られる吉田裕さんは「天皇の軍隊」の実像を読み解く数少ない研究者だ。大元帥たる昭和天皇は、あの戦争とどう関わり、どこまで兵士の窮状を知っていたのか。沖縄戦や特攻をどう考えていたのか。 ――「日本軍兵士」には、食糧不足や劣悪な装備など、日本軍の過酷な実態が書かれています。 「軍隊の問題を自身に置き換えて考えられるように、『心と身体』に重きを置きました。体重の半分の装具を背負い、飢えや病気、心の病に苦しむ兵隊の姿から、戦争の現実を知ってほしかった」 ――そうした戦場の現実を昭和天皇は知っていたのでしょうか。 「かなり把握していたと思います。1943年9月には侍従武官長に、将兵を飢餓に陥らせるのは耐えがたい、『補給につき遺憾なからしむる如(ごと)く命ずべし』と言っています。
2004年8月13日午後、沖縄県宜野湾市にある米軍普天間飛行場のヘリが、隣接する沖縄国際大学に墜落しました。あれから15年。沖縄の記者たちにとって、在沖米軍機の墜落などの重大事故が起きるたびに、屈辱を帯びた記憶が脳裏によみがえります。琉球新報の松元剛執行役員・編集局長によるシリーズ「基地の島・OKINAWAの今と未来への展望」。第2部は、具体的な基地問題の取材現場で起きた出来事を通じて感じている「『不都合な真実』を隠す日米地位協定」について、3回に分けて報告します。(論座編集部) 「日米地位協定」に起因するひずみが市民生活を脅かす 「日米地位協定」は在日米軍の組織、軍人、軍属の法的地位や権限を定めている。公務外の犯罪でさえ、日本の裁判所で刑事責任を問うことがないままうやむやにされたり、早朝、深夜になっても激しい爆音を振りまき、航空基地周辺住民が命の危険を訴えても訓練を止めることができなかっ
電子書籍取次大手の「メディアドゥ」(東京)の社長で那賀町出身の藤田恭嗣(やすし)氏(43)が古里・木頭の旧北川小学校校舎に、30万冊超の漫画本を集めた世界最大規模の漫画図書館を開設する準備を進めている。ユズの加工販売事業など、藤田氏が力を入れる古里活性化への貢献の一環で、町と連携しながら、藤田氏個人の出資で事業に着手する方針。「地域のシンボルとして世界中から多くの人が訪れる施設」とするのが目標で、2018年度末までの完成を目指す。 漫画図書館は、メディアドゥと取引のある大手出版社やプロダクションの協力の下、手塚治虫や水木しげる、永井豪といった国内外で知名度の高い巨匠の作品から最新の人気作品まで幅広くそろえる。30万冊の蔵書を所有し、世界最大規模とされる京都国際マンガミュージアム(京都市)を上回る規模にする。藤田氏は事業費を2~3億円と見込む。 紙媒体の漫画本の貸し出しに加え、タブレット端末
容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例の改正案をめぐり抗議活動が相次ぐ香港で12日、大勢の市民が国際空港内で座り込みを行い、香港政府は日本時間の午後7時以降の12日のすべての航空便の運航が取り消されたと発表しました。 12日はSNSを通じて、日本時間の午後2時から空港内で抗議活動が呼びかけられていて、黒いTシャツ姿の人たちが大勢、到着ロビーに集まり、座り込みを行っています。 これを受けて、香港政府は日本時間の午後7時以降の12日のすべての航空便の運航が取り消されたと発表しました。運航再開のめどはたっていないということです。 香港では一連の抗議活動が始まってすでに2か月がすぎましたが、警察と抗議の若者たちとの間で衝突が相次いでいるほか、今月5日には、ストライキが呼びかけられ、200便以上が欠航するなど混乱が続いています。
地球上のあらゆる生物の中で唯一、ゴキブリだけが苦手だ。苦手すぎて、最近は逆に興味を持ち始めてしまった。 好きと嫌いをこじらせた結果、いっそゴキブリ界の頂上たる世界一デカいゴキブリを捕まえてみようと思い至った。奴は、オーストラリアにいる。奴の名は、『ヨロイモグラゴキブリ』。 まず一筆断りを入れておくと、実にややこしいことに「世界最大のゴキブリ」にはいくつかの候補が存在する。 頭からお尻までの長さならばマダガスカル島にいるゴキブリが、頭から翅の先端までの長さでいうなら南米産のものがそれぞれ僅差で長じているのだ。 そして、今回ターゲットとしたヨロイモグラゴキブリは『体重』が世界一なのだ(もちろん体長だってトップクラスではある) 世界最大ゴキブリの一角、マダガスカルに産するGromphadorhina oblongonata。体長では今回のターゲットであるヨロイモグラゴキブリをしのぐとも言われる。
福島第一原発事故から8年。 大事故を受けて、一時は「稼働中の原発はゼロ」という状態にもなったが、新しい安全基準(「新規制基準」)が定められ、現在、国内で7基の原発が稼働中だ(玄海原発4号機、川内原発1・2号機、大飯原発4号機、高浜原発3・4号機、伊方原発3号機)。 2013年に定められた「新規制基準」について、電気事業連合会はこう説明している。 「東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故では地震の後に襲来した津波の影響により、非常用ディーゼル発電機・配電盤・バッテリーなど重要な設備が被害を受け、非常用を含めたすべての電源が使用できなくなり、原子炉を冷却する機能を喪失しました。この結果、炉心溶融とそれに続く水素爆発による原子炉建屋の破損などにつながり、環境への重大な放射性物質の放出に至りました。こうした事故の検証を通じて得られた教訓が、新規制基準に反映されています」
東北大学の藪浩准教授らの研究グループは旭川医科大学と共同で、ナノサイズの粒径を持ち、3つの異なる「顔」を持つ「アシュラ粒子」を含む多様なナノ構造を持つポリマー微粒子の作製法を発見し、さらに実験結果を再現・予測できる数理モデルの構築にも成功した。 研究グループは今回、表面張力の異なる8種類のポリマーを用意し、そのうち2種類を組み合わせてみた。表面張力が近いポリマーの組み合わせでは、ポリマーの相分離により、2つの異なる表面を持つヤヌス型の相分離構造が得られ、表面張力が大きく違うとコア−シェル型の相分離構造が形成された。さらに表面張力が同程度の3種のポリマーを組み合わせると、それぞれのポリマーが表面の1/3を占め、3つの異なる「顔」を持つ「アシュラ粒子」が形成されることを初めて発見した。同時に、独自の数理モデルにより、これらの実験結果を再現・予測できることを証明した。 今回開発したアシュラ粒子な
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