シルト強制収容所の正面ゲート。ガーンジー管区として知られる英王室属領チャンネル諸島のオルダニー島に今も残る数少ないナチス占領時代の遺構のひとつ。(PHOTOGRAPH BY LES GIBBON, ALAMY) 英国とフランスを隔てる海峡に浮かぶ英王室属領、チャンネル諸島。そのなかのひとつオルダニー島に、かつてナチスドイツの強制収容所があったことは、あまり知られていない。75年前、厳重に警備され、恐れられた島の収容所で、数百人がナチスの手によって虐待され、殺された。 戦争が終わると、オルダニーに複数あった収容所は全て取り壊され、やがて緑に覆われていった。だが最近になって、英国の考古学チームがオルダニー島へ入り、収容所跡地を調査。島で最大だったシルト収容所をデータで再現し、短くも残虐な歴史がいかにして作られたかを明らかにした。その結果が、3月31日付の学術誌「Antiquity」に発表された
![忘れられたナチス強制収容所、英国の小島で調査](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e3dfbf884e2513e787d981b6c8a8f3d1a0e909c0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnatgeo.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fnews%2F20%2F040200211%2Fph_thumb.jpg)