愛知県豊田市の養豚場で豚(とん)コレラが発生した問題で、県は10日、家畜伝染病予防法に基づき、豚やイノシシを飼育する県内107の養豚場などに9日付で移動制限をかけたと発表した。県内247農場の約4割にあたり、約16万頭が対象。出荷や移動は条件付きで可能で、県の担当者は「流通に大きな影響がないようにしたい」としている。 対象となるのは、豚コレラが発生した豊田市や同県田原市の養豚場と、同じ車両が出入りして「交差汚染」した可能性がある農場など。両養豚場の半径3キロ以内や、豚コレラに感染した野生イノシシが発見された場所から半径10キロ以内の農場も含まれる。 感染がさらに拡大するのを防ぐためで、県は移動制限期間を「当分の間」と説明する。食肉処理場への出荷や、ほかの養豚場への豚の移動は、農林水産省の「監視プログラム」に基づいて認める。 移動制限の対象農家は、毎日の死亡頭数や分娩(ぶんべん)頭数などを報
名古屋市営住宅で昨年5月、世話が行き届かない状態で40匹以上の猫が飼育されていた問題が発覚した後、名古屋市動物愛護センター(同市千種区)には、飼いきれない猫を手放す人が相次いでいる。今年度の猫の殺処分が、前年度の2倍超の161匹に急増。センターは、収容施設を増設するなどして対応に追われる事態になっている。 センターによると、今年度に麻酔薬などで殺処分した猫は161匹(昨年12月末時点)で、2017年度の76匹から急増した。収容中に死んだ猫を含めた殺処分数は、1988年度の1万1193匹をピークに減少傾向だったが、今年度は4年ぶりに増加に転じた。 昨年6月、名古屋市北区の市営住宅で、40匹以上の猫を劣悪な環境で飼育したとして、住人の姉妹が強制的に退去させられた。その後、愛知県警が姉妹を動物愛護法違反(虐待)容疑で書類送検する事件があった。それ以降、センターには「市営住宅の事件のように摘発され
サッカーJリーグの名古屋グランパスやFC岐阜などで活躍した元日本代表FWの森山泰行さん(49)が今季、社会人チームのFCマルヤス岡崎(愛知県岡崎市)で現役復帰することが分かった。「笑われてもいい。それでチームや地域に貢献できるなら」と話す森山さん。指導者として高校生と向き合った5年間が、50歳を目前にしての再挑戦を決意させた。 きっかけは昨夏。マルヤスから強化担当就任のオファーを受けた。浦和学院高校(さいたま市)でサッカー部監督を務めるのはこの春までと既に決まっており、行く末を熟慮していた。 2014年から指導する部員には「誰かのために頑張ろう」と繰り返し伝えていた。献身を求め、家族やチームメートへの感謝を重視してきた。「思えば現役時代は人を押しのけて活躍することばかり考えていた。自分にできないことを押しつけてきたんじゃないか」と思い返した。 新たな道で「自分が人に喜んでもらえることは何か
愛知県豊田市の養豚場から仕入れた子豚から豚(とん)コレラウイルスが確認され、飼育する豚4333頭の全てが殺処分となった恵那市内の養豚業者の男性経営者(65)が10日、本紙の取材に応じ、「特にどの豚も体調が悪いことはなかった。殺処分が始まる朝、餌をおいしそうに食べる子豚らに、例えようのない感情を抱いた」と声を落とした。 男性経営者によると、子豚の仕入れ先から豚コレラの感染が確認されたと県東濃家畜保健衛生所から連絡が入ったのは5日昼ごろだった。「『えっ、まさかうちが』とショックだった。これまで、県の指示で、養豚場の全方位にイノシシ対策の柵を設け、衛生対策にも全力で取り組んできたつもりだったから」。カラスや小動物を介した感染をむしろ心配していたという。 殺処分が始まった6日は早朝、補償の査定のため、県職員らと養豚場内に入った。お産の世話をした小さな子豚たちがか細い鳴き声を上げながら元気よく走り回
三重県伊賀市内を走る上野コミュニティバス「しらさぎ」のうち、4月に更新される1台の新たなデザインが決まった。デザインは多数の忍者が描かれており、観光客らの目を引きつけて「インスタ映え」を狙ったSNSなどで話題になることが期待されている。 市によると、しらさぎは2003年度から運行しているが、年間の利用者は2万5千人ほどと低迷。「客でなく空気を運んでいる」などと皮肉られることもある。2台あるうち1台を更新するのに合わせ、市が「忍者市」を印象づける車体のラッピングデザインを募集していた。 25点の応募作品が集まり、1月にファッションジャーナリストらによる選考審査会を実施。京都市のイラストレーター・おおえさきさんの作品が最優秀賞に選ばれ、採用が決まった。 デザインは、忍者の顔がぎっ…
岐阜にゴジラが出現――そんな想定の短編映画の撮影が岐阜市の柳ケ瀬商店街であった。再開発で失われつつある街の風景を残したい。監督を務める若手カメラマンの想いを応援しようと市長や市民がエキストラとして参加し、撮影を盛り上げた。 「ギャー」「逃げろ」 週末の商店街に叫び声が響いた。ゴジラが柳ケ瀬を襲うシーンの撮影に集まった人は約300人。ツイッターなどSNSを通じた撮影協力の呼びかけに応え、アーケード街を必死に逃げ回った。参加した羽田野修平さん(10)は「ゴジラがいると思いながら走ると怖かったけど、楽しかった」と興奮ぎみに話した。 監督は、岐阜県各務原市在住…
奥三河の「森の香り」を精製して世界に届けます――。ヒノキやスギなどの森林資源を蒸留してエッセンシャルオイル(精油)をつくる「奥三河蒸留所」が、愛知県新城市能登瀬北野の湯谷園地で稼働を始めた。将来のブランド化と観光資源としての活用を目指す。併設のカフェや体験工房も予約制でオープンした。 「日本には素晴らしい香りがあるのに、なぜ活用しないんだ?」。奥三河蒸留所を運営するランド(本社・愛知県安城市)の阿部晃社長(56)は数年前、フランスの取引先に指摘されてハッとした。ランド社は、ハーブなどから抽出した精油を欧州やアフリカから輸入・販売してきた。フランスならラベンダー、イタリアならベルガモットというように、世界ではその土地ならでは香りがある。では日本の香りとは? 思いついたのが、奥三河のヒノキやスギ、モミなど、森林の香りだ。試作品をフランスに送ると高評価を得た。「これなら世界に通用する精油として売
昨秋の総裁選で安倍首相が3選を決めてから、初めての自民党大会がきのう開かれた。 春の統一地方選、夏の参院選が12年に1度重なる亥(い)年選挙の年である。首相は演説で、両選挙を勝ち抜く決意を強調したが、国会論戦で最大の焦点となっている統計不正については、「徹底的に検証し、再発防止に全力を尽くす」と短く触れただけだった。 昨年の党大会では、森友学園をめぐる財務省の公文書改ざんを陳謝したが、国有地がなぜ大幅値引きされたのかという核心は一向に解明されていない。選挙戦で厳しい世論に向き合う党員・党友に奮起を促すのなら、加計学園の問題も含め、自身が招いた政治不信の解消に正面から向き合わねばなるまい。 憲法改正については、持論である9条への自衛隊明記に引き続き意欲をみせたが、党内の機運はすっかりしぼんでいるのが実情だ。年頭に「スケジュールありきではない」と語った通り、前のめりの姿勢とはきっぱりと決別すべ
10日午前2時半ごろ、三重県桑名市蓮花寺のミニストップ桑名インター店にワゴン車が突っ込んだ。運転手の男は店でたばこなどを購入後に姿を消し、桑名署が道交法違反(事故不申告)の疑いで行方を追っていたところ、午前7時ごろ、同市内の塗装作業員の男(38)が署に電話し、署員が自宅から任意同行した。男が「突っ込んで申告せず逃げました」と容疑を認めたという。署は在宅で任意捜査を続ける。 署などによると、車は店舗前の駐車場から壁のガラスを突き破って前向きに店内へ突入し、陳列棚を押し倒した。けが人はなかった。男は常連客とみられ、バックで車を駐車場まで戻した後、破壊された店内でたばこと600ミリリットル入りの茶を購入。「たばこを吸ってくる」と外に出て、車を残し姿を消した。 当時、店内にいた男性店員(50)は「運転手は『車内で寝ていたが、車が勝手に動いた』と言っていた。連休中に営業できなくなり、痛い」と話した。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く