15日午後7時5分ごろ、愛知県新城市市川の万灯山で、盆行事「鍋づる万灯」の最中、たいまつの火が山林に燃え移り、火が周辺に広がった。参加者は全員無事に下山。火は約3時間後に収まった。 参加者によると、地区住民30人が1人3本ずつ長さ50センチほどのたいまつを持ち、高低差約200メートルの道を登り山頂へ。計90本のたいまつを、山肌に刺した長さ約1・5メートルの青竹筒の中に挿し入れている途中、風にあおられて何本かのたいまつが筒から抜けて飛んだり、筒ごと倒れたりし、乾燥した下草に引火した。 鍋づる万灯は、先祖供養の行事として平安時代末期から地元に伝わる。例年、消防団が随行するが、新型コロナウイルス感染症対策のため登山する人数を絞ったため、団員は約500メートル離れた山麓に待機。初期消火が間に合わなかったという。