光で化学反応を起こす「光触媒」を発見し、ノーベル賞候補にも名前が挙がる藤嶋昭・東京大特別栄誉教授（元東京理科大学長）が8月末に、自ら育成した研究チームと共に中国の上海理工大に移籍した。同大は今後、藤嶋氏を中心とした研究所を新設する。 財源不足などにより日本の研究環境が悪化する中で、産業競争力にも直結する応用分野のトップ研究者らの中国移籍は、日本からの「頭脳流出」を象徴する事例とも言えそうだ。 上海理工大の発表によると、藤嶋氏と研究チームは専任職として勤務する。同大は今後、藤嶋氏のチームの研究を支援するプラットフォームとして、光触媒に関連する国際的な研究所を学内に設置する計画だ。

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フェスが向かうべき道 8月20日〜22日、新潟県の苗場スキー場で「FUJI ROCK FESTIVAL 21」(以下:フジロック)が開催された。 当然ながらこの時期の開催には反対意見も多く、私自身も「ホントにやるの？」と不安と抵抗感がないまぜになったような気分でいた。事前に詳細な「新型コロナウイルス感染防止対策ガイドライン」が発表されはしたが、現実問題としてそれらがきちんと守られ、感染を回避できるとはとうてい思えなかったからだ。 だが結果的に、フジロックはいい意味で予想を裏切ってくれた。YouTubeでのライブ配信を確認した限り、参加者はみなガイドラインを守っているように見えたからだ。 「なぜ、この時期に参加するのか？」という問題と直面していたアーティストたちの意識も、比較的高いように思えた。とくに「フェス中止とか、無観客とか求めるんだったら、マジで補償とか枠組みとか仕組みとか、本当に作る

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東京パラリンピックで杉村英孝選手が個人（脳性まひＢＣ２）で金メダルを獲得し、ボッチャ人気が高まりそうだ。「奥が深い」「頭脳戦で面白い」と魅力にはまる人が続出。テレビ中継の解説では、東京五輪で話題となった名言が再び飛び出し、盛り上がりに一役買う。２日からはペアとチームの戦いが始まる。 「素晴らしい。ビッタビタですよ！」。１日の決勝。白いジャックボール（目標球）に杉村選手が球をぴったり寄せる様子を、解説を務めた日本ボッチャ協会の新井大基さんはこう表現。「ビタ付け連発のコントロールすごい」「気持ちいいくらいビタ攻め」などと会員制交流サイト（ＳＮＳ）上が大いに沸いた。

比叡山焼き打ちの犠牲者を弔う「元亀兵乱殉難者鎮魂塚」。信長ら織田軍の戦没者も慰霊されてきた（大津市坂本・延暦寺） 天台宗総本山・延暦寺（大津市）が、織田信長による「比叡山焼き打ち」から４５０年の節目を迎える今月、初めて信長と明智光秀の子孫を比叡山に招き、織田軍も含めた犠牲者の慰霊法要を行う。延暦寺は敵味方を分けない「怨親（おんしん）平等」の仏教精神で、敵とも言える信長らの供養を約３０年前から毎年行ってきた。宗祖最澄の１２００回忌に合わせ、さらに恩讐（おんしゅう）を越えた新しい関係を目指す。 比叡山の焼き打ちは１５７１（元亀２）年９月１２日、浅井・朝倉連合軍と組んだ延暦寺を信長が大軍で攻めた事件。延暦寺は１９９２年に国宝殿横に鎮魂塚を設けて以来、毎秋焼き打ちの犠牲者とともに信長も殉難者として慰霊してきた。 今年は子孫の織田茂和氏と明智憲三郎氏を招いて阿弥陀堂で法要を営み、鎮魂塚で祈りをささげ

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子宮頸(けい)がんワクチンの積極的な接種呼び掛けを再開するべきかどうか。接種後の健康被害を懸念して約８年にわたり「積極的勧奨」を止めてきた厚生労働省が検討を始める。 子宮頸がんは若い女性に多い。ヒトパピローマウイルスの感染をきっかけに、がんが生じる可能性があることが分かっている。国内では毎年１万…

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県に新型コロナウイルス対策を助言する専門家懇談会は１日開き、感染「第５波」の県内状況について意見を交わした。新規感染者数がピークと比べ減りつつある現状について「８月のような急激な増加は（今後は）直ちにはないのではないか」との見方の一方、他県での感染状況を踏まえて「楽観的にみるべきではない」とする慎…

富山市東岩瀬町で栄えた北前船主「米田家」の土地と家屋が、現当主から富山市に寄贈された。市は住宅の調査や整理をし、活用方法を探っていく。

富山市の富山大五福キャンパスで一日、学生や教職員らを対象にした新型コロナウイルスワクチンの職域接種が始まった。 同大のほか、富山国際大や富山短大、高岡法科大、富山高等専門学校の学生や教職員と、市内の小中学校教員らの希望者が接種を受ける。打ち手は付属病院に勤務する医療従事者、学内で免許を持つ教職員や卒業生が務める。

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次々に会心の投球を決め、雄たけびを上げた。東京パラリンピックのボッチャ個人（脳性まひＢＣ２）で、伊東市の杉村英孝選手（３９）＝伊豆介護センター＝が、この競技で日本初の金メダルを獲得した。個人のメダルも初めて。前回リオデジャネイロ大会の金メダリストを完封する圧勝劇。会場から拍手が湧き起こると、試合中は険しかった表情をふっと緩め、感極まったように涙した。　（広瀬美咲） 「この五年間はより競技にシビアに向き合い、体に向き合った。車いす、ボールなど競技用具もひとつひとつ見直して、自分の体にマッチするものを作り上げてきた」 先天性の脳性まひ。投球する左手の握力は、十キロに満たない。立つのも寝返りを打つのも難しい。それでも、脳性まひの選手では珍しい筋力トレーニングを続けてきた。パラリンピックでは、ロンドン大会は個人十七位、前回リオ大会では団体で「銀」を獲得したが、個人は五位。世界のレベルの高さを感じた

湖西市の土屋清孝さん（６９）が、東京五輪のメダルラッシュを祝うアート作品をミカンの皮で制作した。日本選手団が獲得したのと同じ二十七個の金メダルをさげ、悠々と泳ぐ魚たちを表現。毎週の土日、浜松市北区の竜ケ岩洞の屋外休憩所に飾っている。 作品は縦八十センチ、横百七十センチの水色の板に、ヒラメ、チョウチョウウオ、クマノミが次期開催地のフランスの国旗に向かって泳ぐデザイン。魚たちがつけている金メダルは、土屋さんの三人の息子が柔道の大会で手にしてきたものを使った。

今年一月に新型コロナウイルスのクラスター（感染者集団）が発生した静岡市駿河区の静岡済生会病院の医療型障害児入所施設「療育センター令和」。入所者と職員計四十二人が感染した。時に密接した、きめ細かなケアが必要な脳性まひなどの障害児が暮らし、感染対策の難しさや人手不足に悩みながら、職員たちが力を合わせて乗り越えた。緊急事態宣言下の今も模索は続く。　（板倉陽佑）

県内で一日、新たに二百六十九人の新型コロナウイルス感染が明らかになった。前週の同じ曜日から百六十二人減った。県の担当者は「まだ減少傾向なのか判断できず、予断を許さない」と話している。 重症者向けの病床使用率は、前日から９・３ポイント増の４２・６％になり、最も高くなった。全体の病床使用率も前日から５・８ポイント増え、６４・７％に。入院調整中の患者を含む自宅療養者は、前日から四百七十四人減って三千九百六人になった。八月二十七日以来、五日ぶりに四千人を下回った。

新型コロナウイルス感染拡大の「第五波」が襲った八月の一カ月間の新規感染者数は計五千九百一人となり、第四波のピークだった五月の二倍以上に上った。緊急事態宣言などが出されたが、感染者数はこれまでにない水準で高止まり。県が堅持してきた「自宅療養者ゼロ」も転換を迫られた。　（安福晋一郎）

愛知県常滑市の県国際展示場で開かれた音楽イベント「ＮＡＭＩＭＯＮＯＧＡＴＡＲＩ（波物語）２０２１」で新型コロナウイルス対策が徹底されず、観客が密集し、飲酒もしていた問題で、県は一日、参加した県民に無料でＰＣＲ検査キットを配ると発表した。 インターネット上の「愛知県　電子申請・届出システム」で八日まで申し込みを受け付け、検査キットを郵送する。対象は無症状の県民に限り、発熱などの症状がある場合は医療機関での受診を求めている。

有志の会の尾身です。 この1年半以上の間、世界中が新型コロナウイルスと戦ってきました。 目覚ましい研究の成果があり、重症化予防に有効なワクチンが実用化し、治療法も日々進化しています。 しかし、急激に感染が拡大し、感染者数や重症者数が高止まりになっている都市部では、新型コロナ以外の医療や他の病気の患者さんにも深刻な影響が出ています。 マスク装着、こまめな手洗いや換気、人との距離の確保、ワクチンの接種などの基本的な感染防止策によって、感染拡大リスクを下げることができます。これは、現在流行しているデルタ株においても、基本的には同じです。しかし、デルタ株はこれまでのウイルスよりも人から人への感染しやすいということも明らかになっておりより気を引き締めて、ガードを高く維持する必要があります。 ワクチンが希望する人に行き渡り、簡便に服用でき重症化を防ぐ効果のある薬が普及するまでには、まだ時間がかかります