愛知県の知多半島最北部に位置する大府市で、地元のカメラ愛好家が野生のキツネを撮影することに成功した。市内では長く姿を消していたが、名古屋など都市部の隣接地域で確認できたことに、専門家は「半島全体の生息数が回復しつつあるのでは」と推測。童話「ごんぎつね」の舞台となった半島での再生と共生に期待している。 (栗山真寛) 撮影したのは大府市長草町の金井宣夫さん(83)。昨年十月二十九日午前六時四十分ごろ、知多半島道路西側の長草大池で野鳥を撮影中、百五十メートルほど離れた対岸の森から動物が出てくるのに気付いた。「野犬かな」と思いつつ、超望遠レンズで撮影した。