災害が発生した時、各地の被害状況を集めるルートは限られたものになっているのが現状だ。行政の用意するインフラだけでは各地の細かい情報までは拾いきれず、携帯電話も音声通話は利用の集中でつながりにくくなる上、キャリア側で利用の集中によるネットワーク障害を防ぐための規制を行う場合もある。 さまざまな制限がある被災エリアで、各地の情報をリアルタイムに集める方法はないものか――。明治大学 地域コミュニティシステム研究所が、さまざまな可能性を探る中で選んだのがiPhoneだった。同研究所は1月15日、130台のiPhoneを防災訓練に活用する実証実験を実施。千代田区の防災訓練に参加したボランティアにiPhoneを配布し、各地のリアルな情報を集める手段に利用した。 この実験の背景や実際の効果、今後の課題について、明治大学 地域コミュニティシステム研究所 研究推進員の半田正浩氏に聞いた。 さまざまな訓練の様