我々は、ヘッドのロード/アンロードに使うランプ部とヘッドの可動範囲を決めるストッパ部で、摩耗により異物が発生した例を確認している。例えば業務用機器のHDDで、ランプ部の摩耗が原因とみられる故障が発生した例がある。2カ月間で全装置の10%程度が故障したという。機器メーカーはHDDメーカーに解析を依頼したが、「ユーザーの取り扱いが原因」との回答しか得られなかったため、我々が解析することになった。 このケースでは、HDDは非動作時にヘッドを守るためにロード/アンロード方式を用いていた注)。この方式ではヘッドを退避させるときに、ヘッドの先にあるリブと呼ばれる部分が記録媒体のすぐ外側にあるランプ(傾斜路)を滑り上がって固定される。ヘッドのロード/アンロードの回数には通常で30万回~50万回、突然の電源断などによる緊急停止の場合には3万回~5万回という寿命がある。これを超える極端な回数のロード/アンロ
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