国立感染症研究所(感染研)では、感染症法第15条第2項の規定に基づいた積極的疫学調査として、新型コロナワクチン接種後に新型コロナウイルス感染症と検査診断された症例(ワクチン接種後感染症例)に関する調査を行っている。本調査の目的は、主に1)ワクチン接種後感染の実態把握、2)ワクチンにより選択された(可能性のある)変異株の検出、3)ワクチン接種後感染者間でのクラスターの探知、の3点である。本報告は、この調査の2021年6⽉30⽇時点における疫学的・ウイルス学的特徴の暫定的なまとめである。なお、本調査および報告では、ワクチン接種後感染の発生割合やワクチンの有効性については評価していない。 方 法 2021年4月1日~6月30日までに(1)医療機関・自治体からワクチン接種後感染として感染研に直接報告があった症例および、(2)新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム(HER-SYS)に登録の
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