(5/15)"名馬の墓場"の終焉(しゅうえん)? 5月の声を聞き、主要競馬国はクラシックシーズンの佳境を迎えた。競走体系こそ違え、各国のクラシックが将来の種牡馬選定の有力な指針であることは同じである。ただ、こと日本に関する限り、従来の有力種牡馬のほとんどは輸入された馬だった。近年のリーディングサイヤーも、ノーザンテースト、トニービン、サンデーサイレンスと輸入馬が並ぶ。だが、こうした“入超”状態に一石を投じる動きが明らかになった。2日に発表されたユートピア(牡6歳、栗東・橋口弘次郎厩舎)のゴドルフィンへの移籍である。3月25日のドバイ国際競走デーに行われたゴドルフィンマイル(G2・ダート1600メートル)を逃げ切りで圧勝。日本産、日本調教馬として初めて、海外でダートの重賞競走を優勝。ドバイ首長国首長に就任したムハンマド殿下の“御前レース”での快勝が評価され、400万ドル(約4億4000万円)