東京のアメリカンセンターで取材に応じるルセロ監督 カリフォルニア州オークランドを舞台とする『イーストサイド・寿司』は、フルーツの移動販売をしながら娘を育てていたシングルマザーのメキシコ系女性が、皿洗いとして職を得た寿司屋で寿司のおいしさ、美しさに魅了され、寿司職人を目指す物語。主人公のフアナは、女性であること、外見がアジア人でないこと、生ものを嫌う父親の理解を得られないなど様々な障害を乗り越えて、回りの人々の先入観を覆しながら夢の実現を目指す。監督は語る。 寿司に魅了されたフアナ(ディアナ・エリザベス・トーレス)は自宅で試作をはじめる 「まさに人種の坩堝であるオークランドで育った僕にとって、多様な背景を持つ人が一緒に暮らす環境は当たり前のものでした。この映画は地元へのオマージュであり、同時に、僕のテーマである『普通の人が特別なことをする』物語でもあります。 あるレストランで厨房の奥をながめ