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ブックマーク / hirokimochizuki.hatenablog.com (9)

  • 本気で一つの始まりに賭けてみた話。スタディクーポンのこと。自分のこと。相談を受けてから、これまで。 - 望月優大のブログ

    こんにちは。望月です。今日、仲間とともに一つの新しいことを始めました。そのことについて、少し長めの文章を書きます。 新しいことの名前。 スタディクーポン・イニシアティブと言います。 親の所得が低くて、塾に通うことができない。高校受験の準備に全力で取り組みたくても、経済的な理由でそれが叶わない。 そんな中学3年生たちが日中にいます。 彼らに対して、みんなの力で寄付を集めて、学習塾や家庭教師、通信教育などに使えるクーポンを届けよう。 仲間たちとのそんな取り組みにつけた名前です。 https://camp-fire.jp/projects/view/42198 ・ ・ ・ 例えば、手取り20万円前後で毎月3万円、4万円の塾代を支払っていく、その厳しさを想像してみてください。 高校受験の前ともなれば、模試、夏期講習、通常の塾費用に加えて追加で必要となる費用がさらに積み重なってきます。 貧困の手触

    本気で一つの始まりに賭けてみた話。スタディクーポンのこと。自分のこと。相談を受けてから、これまで。 - 望月優大のブログ
  • 「ラストベルトの反乱」という神話。白人労働者たちがトランプに寝返ったというのは本当か。 - 望月優大のブログ

    Slateに「ラストベルトの反乱という神話」という記事があがっていました。面白い記事だったので内容を紹介します。著者は南カリフォルニア大学法学部の教授とヨーク大学博士課程の学生の二人です。 The myth of the Rust Belt revolt. トランプが勝った理由、クリントンが負けた理由として、白人労働者階級の反乱が頻繁に語られました。すなわち現状に不満を抱える白人労働者たちによる民主党から共和党への寝返りが起きたのではないか、というストーリーです。 特に地理的には「ラストベルト rust belt」と呼ばれる、カナダに近い中西部から大西洋岸にわたって広がるかつての工業地帯でこうした反乱が集中的に起こり、それがトランプの勝利を帰結したのではないか、という考えが多く語られました。 改めてアメリカの州名を眺めてみる 先の記事では、2012年と2016年の両大統領選挙における、アイ

    「ラストベルトの反乱」という神話。白人労働者たちがトランプに寝返ったというのは本当か。 - 望月優大のブログ
  • 「性器の傷跡を見ればどのグループの仕業かわかる」デニ・ムクウェゲ医師がコンゴの紛争資源と組織的性暴力について語ったこと - 望月優大のブログ

    「性器の傷跡を見ればどのグループの仕業かわかる」 コンゴのデニ・ムクウェゲ医師の講演を聞いて、この言葉が今も頭に残っています。その背景にどういう意味、そして社会的な構造があるか、自分に理解できた範囲で共有できればと思います。 デニ・ムクウェゲ医師 ムクウェゲ医師はコンゴ民主共和国(DRC ; Democratic Republic of Congo)の医師でノーベル平和賞の命とも言われています。コンゴの現状を伝えるアドボカシーのために世界を回っており、その途上でいま日に来ています。10/4に東京大学で行われた講演会を聞きに行ってきました。 デニ・ムクウェゲ医師講演会:コンゴ東部における性暴力と紛争鉱物 | イベント | 東京大学 ムクウェゲ医師及びムクウェゲ医師の日招聘に尽力された方々によるアドボカシー活動にほんの少しでも貢献できればと思い、このエントリを書いています。 米川正子氏に

    「性器の傷跡を見ればどのグループの仕業かわかる」デニ・ムクウェゲ医師がコンゴの紛争資源と組織的性暴力について語ったこと - 望月優大のブログ
  • 「善意の上限」をどこに引くか。墓田桂『難民問題』と折れた理想主義。 - 望月優大のブログ

    2015年はEU諸国にとって難民受け入れという文脈で記録的な1年となった。そして、いまそのバックラッシュに各国が悩まされている。 ドイツの首都ベルリン(Berlin)特別市(州と同格)で18日、市議会選挙が行われ、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相率いる与党キリスト教民主同盟(CDU)が歴史的な大敗を喫した一方、同首相の難民受け入れ政策に反対する世論の怒りをすくい上げた新興右派政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進した。 長年、多様で多文化な都市であることを自負してきたベルリンだが、ドイツ公共放送によると「反イスラム」を掲げるAfDが、約14%の票を獲得した。AfDの躍進を特に支えたのは、高層ビル群が立ち並ぶ旧東ベルリン地区。連邦議会選を来年に控え、AfDは全国16州のうち10州で議席を確保したことになる。 2015年9月、ドイツはバルカンルートを通って東欧までやっ

    「善意の上限」をどこに引くか。墓田桂『難民問題』と折れた理想主義。 - 望月優大のブログ
    minesweeper96
    minesweeper96 2016/09/20
    分かりやすい
  • 世界報道写真展2016が素晴らしかった - 望月優大のブログ

    世界報道写真展2016に行きました。恵比寿の東京都写真美術館で10/23までやっています。 「世界報道写真展」は1955年にオランダのアムステルダムで、世界報道写真財団が発足したことにより、翌年から始まったドキュメンタリー、報道写真の展覧会です。毎年、1月から2月にかけて主に前年に撮影された写真を対象にした「世界報道写真コンテスト」が開かれ、国際審査員団によって入賞作品が選ばれます。十数人から成る審査員団は毎年メンバーを替えて、審査の中立性を保つ努力がなされています。今年の「第59回 世界報道写真コンテスト」には、128の国と地域、5,775人のプロの写真家から、合計8万2,951点の作品が応募されました。1年を通じて、世界の45カ国約100会場で開かれる展は、約350万人以上が会場に足を運ぶ世界最大規模の写真展です。(HPより) 世界中のいたるところに様々な問題があること自体を知らなか

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    minesweeper96
    minesweeper96 2016/09/18
    これ行きたいんだよな
  • 『サウルの息子』とは誰か。死の大量処理という単純労働のあとで。 - 望月優大のブログ

    先週末、新宿のシネマカリテで『サウルの息子』という傑作を観た。 描かれるのは、1944年10月のアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所とそこに収容されるユダヤ人たち。特にサウル・アウスランダーというハンガリー出身のユダヤ人、彼の顔が至近距離のカメラから徹底的に映し出される。サウルはゾンダーコマンドである。 ゾンダーコマンドとは、ナチスが選抜した、同胞であるユダヤ人の死体処理に従事する特殊部隊のことである。(公式HPより) ゾンダーコマンドの労働 「同胞であるユダヤ人の屍体処理」、これだけでは伝わるものも伝わらない。彼の職場はユダヤ人を集団で殺害するガス室であり、その脇にある脱衣所であり、死体をまとめて積み上げる死体置き場であり、それらを地上に持ち上げるエレベーターであり、死体を焼却する焼却場であり、そうして産出された大量の灰をシャベルで投げ捨てる川岸である。 ゾンダーコマンドはユダヤ人であ

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  • 自分の頭で安全保障を考える。井上達夫『憲法の涙』を読んで。 - 望月優大のブログ

    憲法が注目を集めている。直接的には、現政権による憲法九条の解釈改憲とそれに対する国会前デモを含む広範な批判、そして来る参院選の結果如何では自民党が視野に入れる憲法改正の現実味がいや増すという状況がある。 さて、いわゆる安保法制への批判の文脈では主に「戦争反対」の立場から「立憲主義」の重要性が召還され、それを軽視するような政権への批判が繰り広げられる。彼らの言い分としては、ときの政権を縛る、より上位の命令としての憲法という存在を横目に、現政権は白昼堂々と違憲である安保法制を通してしまった。彼らがデモでコールする「憲法守れ」は、「戦争反対」のコールと実質的には同義だ。 ご存知の通り、そこでの争点は「集団的自衛権」の行使が合憲か否かだということになっている。しかし、質的な論点は全くそこではないのではないか、そう東大法哲学の超大物教授が真っ正面から社会に問いかけたのがこの新刊『憲法の涙』である。

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  • デモから政党へ、当事者から代弁者へ。「保育園落ちたの私だ」に寄せて。 - 望月優大のブログ

    昨日国会前でデモがあった。はてな匿名ダイアリーの「保育園落ちた日死ね!!!」という匿名の投稿に対して、国会で首相を中心に「それ誰が書いたの」といった趣旨の発言があった。それに対して多くの「当事者」たちが「それは私だ!」と国会前に集まったという話である。保育を含めた社会保障全般に関心があるので、思ったことを書いてみる。 認可保育園などから子供の入所を断られた当事者らが5日、国会前で政府に対する抗議集会を開いた。きっかけは、保育園の入所選考に落ちた母親が2月中旬、「保育園落ちた日死ね!!!」と題して怒りをつづったブログ。これに対し、安倍晋三首相が「匿名である以上、当であるかどうかを確かめようがない」などと発言したため、怒りを爆発させた当事者たちが「保育園落ちたの私だ」と書かれたプラカードを手に集まった。 この件の発端となった投稿。みんな知ってると思うけど念のため。 何なんだよ日。 一億

    デモから政党へ、当事者から代弁者へ。「保育園落ちたの私だ」に寄せて。 - 望月優大のブログ
  • 一億総活躍的な言葉遣いについて - 望月優大のブログ

    一億総活躍担当相という役職が設けられたらしい。どんな役職なのか、詳しく知らない。ただ、またか、という気持ちである。 英訳を見ると、一億というのは全国民の比喩であるようだ。Minister in Charge of Promoting Dynamic Engagement of All Citizensだそうから。凄まじい言葉の連なりではある。オールシチズンのダイナミックなエンゲージメントのプロモーションを担当する大臣。果てしなきルー語感に言葉を失う。 言葉を失ったのは自分だけではないようで、石破さんも言葉を濁した。「突如登場した。国民に戸惑いがないとは思わない」とのことである。話がやや横道に逸れるが石破さんのこうした国民感情の代弁が、マスメディアとの関係でゆるいガス抜きになっているケースをときたま目にすることがある。 話を戻す。全国民とは何か、活躍とは何か、労働可能な人々のみがCitize

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