防衛相への就任が決まった森本敏拓殖大教授は、自衛官出身で外務省勤務の経験もあり、外交・安全保障の現場を肌で知る専門家だ。 1991年の湾岸戦争や2003年のイラク戦争を通じて論客として知られるようになり、テレビ番組などで引っ張りだこになったこともある。 森本氏は65年に防衛庁(現防衛省)に入り、航空自衛隊で部隊勤務に就いた。自衛官を退官後、外務省に入省し、情報調査局安全保障政策室長を務めた。 民間では、野村総合研究所主席研究員などを経験した。日米同盟や在日米軍基地などに関する著作も多く、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設問題では、同県名護市辺野古に移設する政府案を支持している。 自民党との関係も深い。麻生内閣の2009年には、防衛省の不祥事を受けた体制刷新で新設された防衛相補佐官に起用された。安倍内閣でも、米国家安全保障会議(NSC)の日本版創設を議論した政府の有識者会議「国家安全保