数々の修羅場をくぐり抜けてきた名経営者たち。自らの生き様を語った言葉から、これからの人生の指針を打ち立てるヒントを得る。 リスク3割以下で攻守のバランス ソフトバンクという会社には、常に成長・拡大しているイメージがある。創業以来一貫して「情報革命を通じた人類と社会への貢献」を標榜しながら、積極的な新規事業への参入、思い切った企業買収を立て続けに行ってきた。その意味で創業社長の孫正義は実業家と投資家の2つの顔を持っている。 では孫は、どのような条件とタイミングで決断するのか――。ジャパン・フラッグシップ・プロジェクト社長兼CEOの三木雄信は“7対3の法則”を挙げる。三木は1998年、孫の秘書としてソフトバンクに入社。右腕として一時も孫から離れず、その謦咳に接してきた人物だ。 そこで孫が投資に当たっていつも口にしていたのが、「5割の確率でやるのは愚か。9割の成功率が見込めるようなものはもう手遅