マリカー、『カメラを止めるな!』、大迫半端ないってTシャツ、フラダンス……知的財産権にまつわるニュースが、連日、世の中を騒がせている。「知財」を楽しく解説している弁理士で、東北大学特任准教授の稲穂健市氏は、私たちの「知財リテラシー」の欠如こそが、無益な「炎上」を生んでいる場合もあるのではないか、と冷静に分析する。 『カメラを止めるな!』の盗作疑惑 著作権や商標権などの知的財産権を巡る話題を目にする機会が益々増えてきた。 ゲームキャラクター「マリオ」などのコスプレをした外国人らがレンタルカートに乗った一団は、今や東京の名物にもなっているが、9月27日、任天堂は、このサービスを手掛ける会社を相手取った訴訟で勝訴したと発表した。 同日に出された同社のプレスリリースによると、東京地裁の判決で、「マリオ」などのキャラのコスチュームの貸与が禁止されるなど、不正競争行為の差止と損害賠償金の支払いなどが命