世界各国と比べて大きい日本の男女格差。男女の役割分担の意識が根強く残る組織の一つがPTAだ。一般的に、女性が委員の多数を占める一方、会長は男性が就くことについて、ユースク取材班に多くの疑問の声が寄せられた。そこで、PTAの「男女」の現状を探ってみた。 (宮崎厚志) 「私の名前で立候補の届けを出したのに、なぜ妻の名前が書いてあるんだろう?」。四月下旬、名古屋市内の小学校に子どもが通う四十代の父親は、首をかしげた。見ていたのは前日に学校から届いた新年度のPTAの役員・委員の名簿。各学級から合計二十九人選出する学級委員の欄は、すべて女性の名前で埋まっていた。