2013.06.09 16:00:28 by NEWSポストセブン Tags : ライフ 【書評】『金沢の気骨 文化でまちづくり』山出保/北國新聞社/1680円【評者】嵐山光三郎(作家) 著者の山出保氏は五期二〇年にわたって金沢市長を務めた。超がつくほどの反骨ガンコ市長で、国と対決して「補助金なんていらない」といったへそ曲りだ。公用車に乗らず、もっぱらタクシーで移動し、運転手と気さくに話をする。フランスの十八団体がやってきた国際会議には着物姿であらわれてカッコいいのなんの。型破りで純情で、全国市長会長を二期つとめた。着物姿で横丁を歩く姿が粋である。 兼六園や武家屋敷で知られる歴史都市に金沢21世紀美術館を作って、ルーブル美術館と合同企画展をやった。毎年、金沢JAZZ STREETを開催し、神社の境内で演奏会をする。市内にあったラブホテルが目ざわりなので、買いとって緑地にした。そのため「植木