ベテラン技術者にとってそれが大きな社会貢献になることに、どうして気付かないのか。何のことかというと、私が長年言い続けてきた「若者をコボラーにするな」に絡む話だ。「システムは開発より保守運用のほうが重要だ」などと嘘八百のへ理屈で洗脳し、挙げ句の果てに若者をCOBOL技術者などに仕立て上げることが、どれほど罪深いか。この「極言暴論」ではずっとそんな主張をしてきた。なので、ベテラン技術者にはぜひ、若手技術者を守る防波堤になってもらいたい。そう思っていたのだが……。 日本の企業や公共機関には老朽化したシステムがゴロゴロと転がっている。金融機関を中心に現存する、いにしえのCOBOLで書かれた基幹システムなどは、まさにその象徴だ。前回の極言暴論で解説した通り、経営者らがシステム刷新のリスクにビビってしまい、刷新を先送りし続けていることなどが原因なのだが、基幹システムであってもERP(統合基幹業務システ