東京大安田講堂で「最終講義」をする東京大大学院教授の吉見俊哉さん=東京都文京区で2023年3月19日午後0時27分、田原和宏撮影 ちょうど3年前のことだ。新型コロナウイルスの感染拡大で最初の緊急事態宣言発令のさなか、社会学者、吉見俊哉さん(66)の「五輪と戦後 上演としての東京オリンピック」(河出書房新社)が刊行された。 この国にとって五輪とは何なのか。1964年東京五輪に立ち返り、歴史や社会の枠組みから批判的に考察した内容で、五輪報道に携わる記者の視座になった一冊でもある。東京大大学院教授でもあった吉見さんが「最終講義」に臨むと知り、3月に東大を訪れた。 「補講」をお願いした記者 「最終講義」のテーマは68年から69年にかけて続いた「東大紛争」。講義会場に選んだのは、紛争の舞台となった安田講堂だった。演壇の後方にあるスクリーンに当時の写真や映像が流れる中、吉見さんはこう切り出した。「記憶
![いま会いたい:「二度と五輪も万博もすべきでない」東大教授、もう一つの最終講義 | 毎日新聞](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/70829a309c2d7c671caa997a17162c4f8e01cc85/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2023%2F04%2F21%2F20230421k0000m050100000p%2F0c10.jpg%3F1)