生来、飽きっぽいたちで、勉強でも仕事でも一つのことに腰を据えて取り組むことができない。趣味もまた同じ。昔はミステリが好きだったが、今はほとんど読まなくなっている。その代わりにライトノベルに手を出した時期もあるが、それも最近はご無沙汰だ。そもそも本自体を読まなくなった。そのかわりになぜか美術に興味をもつようになったのだが、その中でも関心の移り変わりは激しく、去年は印象派の展覧会を好んで見に行ったものだが、今年は専ら江戸絵画ばかりだ。 さて、かつてミステリを愛読していた頃の知り合いに先日10年ぶりに再会した。当然、ミステリの話で盛り上がる……はずが、最近のミステリを全然読んでいないものだから全く話にならない。ああ、取り残されてしまった。そう思うと寂しくなるが、それで飽きっぽさが治るわけでもなく、ミステリへの関心が復活するわけでもない。そっち方面の人脈とは距離を置いて、そっと静かに暮らしていくの