二見ホラー×ミステリ文庫というレーベルがある。 これは昨今の特殊設定ミステリブームを受けて創設されたレーベルで、その名の通りホラーとミステリを出している。 この二見ホラー×ミステリ文庫だが、現在廃刊の危機にある。 最終刊行が2022年の6月で、それ以降新刊および新刊予定が出ていないのだ。 今は大特殊設定ミステリ時代なのにどうして……と思うかもしれないが、主要因としては「肝心要の特殊設定ミステリを四六判単行本に全部スライドさせてしまった」ことが考えられる。 ホラミス文庫から単行本へスライドされたミステリ作品としては『私はだんだん氷になった』『氷住灯子教授と僕とYの世界』『みんな蛍を殺したかった』『無邪気な神々の無慈悲なたわむれ』などがあり、こちらは現在もコンスタントに出続けている。 が、その結果として、ミステリ要素が全部単行本に吸い取られてしまい、ホラミス文庫は単なるホラー文庫になってしまっ
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