野鳥のイソヒヨドリ(ヒタキ科)が山梨県の甲府市内などで繁殖期を迎えている。名前の通り、海辺の岩場が生息地とされてきたが、全国的に謎の内陸進出をしていると言われる。海がない県内でも各地で観察できるようになった。【去石信一】 大きさはムクドリくらい。オスは頭から背中にかけて青く、腹は赤褐色で派手だ。繁殖する春は特徴のある大きな声で鳴くため、その存在に気付きやすい。記者は3月中旬から、甲府市内で3回、大月市で1回、偶然姿を見たほか、声だけは何度も聞いた。一方、メスは灰色っぽくて地味な姿をしている。 内陸では市街地でよく見られるため、その理由は、ビルが建ち並ぶ環境が磯の岩場に似ているからとも推測されるが、よく分からない。世界的には高山地帯にもいるので、内陸にいても不思議ではない可能性もあるとの意見もある。 やまなし野鳥の会(日本野鳥の会甲府支部)によると、記録に残る県内の最初の確認は甲府市で200