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ブックマーク / movie.maeda-y.com (15)

  • 超映画批評『ゴジラ-1.0』90点(100点満点中)

    『ゴジラ-1.0』90点(100点満点中) 23年/日/125分 公開日:2023/11/03 配給:東宝 監督:山崎貴 出演:神木隆之介 浜辺美波 山田裕貴 ≪『シン・ゴジラ』を超える、タイムリーかつ熱いドラマ≫ ハリウッドとの間に大人の事情があるなどと言われるが、『シン・ゴジラ』から7年間も国産ゴジラ映画が作られなかった最大の理由は、あまりに『シン・ゴジラ』の評判が良すぎて、下手なものを作るわけにはいかなかった東宝サイドの責任感によるものだろう。 そして、それだけのことはあった。『ゴジラ-1.0』は『シン・ゴジラ』と比べても劣らない、むしろ部分的には上回るほどの映画作品であり、世界中のゴジラファンやハリウッド版のスタッフらに、日映画人の矜持を見せつけた恰好となっている。 戦後数年がたち、ようやく復興し始めた日。特攻隊の生き残りである敷島浩一(神木隆之介)は、戦中の混乱の中で出会

    mk16
    mk16 2023/11/05
    これ以上の脚本は、ハッピーエンド版『私は貝になりたい』にするしかない(ゴジラ退治の為にBC級戦犯釈放→GHQ没収兵器活用の流れ)。
  • 超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)

    「シン・ゴジラ」90点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 出演:長谷川博己 竹野内豊 ハリウッド版をすら凌駕する、これぞ2016年の日にふさわしい新ゴジラ 私は「シン・ゴジラ」が完成した直後、その事をある制作スタッフから聞いた。やがて試写予定についても別会社のスタッフから知らされていた。だが結局、公開までに通常の大々的なマスコミ向け試写会は行われなかった。 あの庵野秀明総監督の事だから、完成といいつつポスプロの沼に嵌ったか、あるいは初号試写を見た宣伝チームが急きょ事前に我々に見せることをやめる判断をしたのか。いずれにしても映画ライターの間ではこういう場合、ろくな結果にならないとの経験則がある。 しかも、たまたま見に行った都心の映画館の入りがきわめて悪かった(上映10分前の段階でなんと私一人)事もあり、不安は増大する一方だったが、なかなかどうして、「シン・ゴジラ」は期待をはるかに上回る大傑

    超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)
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    mk16 2016/07/30
    超要約:大傑作だが内容が高度で高校生以上向け/石破茂も嗚咽するレベルで喜びそう。
  • 超映画批評「マッドマックス 怒りのデス・ロード」95点(100点満点中)

    「マッドマックス 怒りのデス・ロード」95点(100点満点中) 監督:ジョージ・ミラー 出演:トム・ハーディ シャーリーズ・セロン 弱き者たちの反撃 「マッドマックス」なんて化石みたいなシリーズあったなあと、ほとんどの人が思うだろう。この4作目はもともと15年も前に企画された続編で、トラブル続きで制作が中断して今に至る。こうした経緯をたどった企画、ましてタイトルロールのメル・ギブソンでさえ嫌気がさして降板したというのだから、どう考えてもダメ作確実である。 荒廃した世界をさまようマックス(トム・ハーディ)は、この辺りを牛耳るイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)から、貴重な水やガソリン、そして妊娠できる女たちを奪いトレーラートラックで逃げてきた女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)と出会う。成り行きから彼女らに加勢することになったマックスだが、背後にはジョーが率いる無法者集団が迫って

  • 超映画批評「寄生獣」25点(100点満点中)

    「寄生獣」25点(100点満点中) 監督:山崎貴 出演:染谷将太 深津絵里 これじゃない感が強い 岩明均の原作コミックを実写映画化した「寄生獣」はこの秋一番の大作として期待される話題作。だからこそ大ヒット請負人の山崎貴監督で挑んだわけだが、残念ながら失敗作に終わった。 のちにパラサイトと人類が呼ぶことになる奇妙な寄生生物に脳をい破られる寸前、とっさの判断でい止めた高校生・泉新一(染谷将太)は、しかし右手に寄生されてしまう。はからずも共生関係となったその生物をミギー(声:阿部サダヲ)を名付けた新一だが、他の寄生された者たちは他の人間を料とすべく、周囲の人々をひそかに襲い始めていた。 脳すなわち人間らしさを残したまま寄生獣の力を得た人間の高校生が、100%寄生獣となった元人間たちと戦うホラー風味のアクションドラマ。この「人間らしさ」と母性の関係性というものが、重要な物語の要素となっている

  • 超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)

    「ルパン三世」3点(100点満点中) 監督:北村龍平 出演:小栗旬 玉山鉄二 珍映画史・新たなる伝説 邦画における「漫画原作の映画化」において、珍作ということで必ず話題に上るのが「ルパン三世 念力珍作戦」(74年)である。何十年たっても語り継がれるほど難しい題材なのに、それをまた実写にしようというのだからよほどの自信があるのだろうと思われたが、ふたを開ければ念力珍作戦を上回るトンデモ映画であった。 若き大泥棒ルパン三世(小栗旬)は泣く子も黙る大泥棒だが、峰不二子(黒木メイサ)を救うため、せっかく盗んだ大事なお宝を簡単に手放すほど情に厚い男。ところがその優しさを利用され裏切られたばかりか、大恩あるドーソン(ニック・テイト)の命まで奪われてしまう。そんなルパンは信用できそうな次元(玉山鉄二)と組み、さらに石川五ェ門(綾野剛)を呼び寄せ秘宝をめぐる復讐戦に挑む。 キャスティングはどうあれ、「念力

    超映画批評「ルパン三世」3点(100点満点中)
  • 超映画批評『テルマエ・ロマエ』95点(100点満点中)

    『テルマエ・ロマエ』95点(100点満点中) 2012年4月28日(土)全国東宝系ロードショー 2012年/日/カラー/1時間48分/シネマスコープ/ドルビーSRD 配給:東宝 原作:ヤマザキマリ 脚:武藤将吾 監督:武内英樹 出演:阿部寛 上戸彩 北村一輝 竹内力 ≪ラスト1秒まで楽しめる日とローマの友好映画≫ バブル時代は世界中で日人ほどマナーの悪い国民はいないなどといわれたものだが、最近ではその座を中国人に明け渡し、日人はむしろ公衆マナーが良いなどといわれている。とくに入浴の場でそれは顕著である。下町の銭湯などには代々受け継がれた暗黙のルールのようなものがあり、はしゃいで場を乱す者は一人もいない。 もっとも最近の若者には、下半身丸出しでお守りを売るラグビー部員などもいるようなので例外はあるが、往々にして日人は裸のマナーが良い。 そんな、普段は隠れている日の良さを実感でき

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    mk16 2012/06/05
  • 超映画批評『人喰猪、公民館襲撃す!』5点(100点満点中)

    『人喰猪、公民館襲撃す!』5点(100点満点中) Chaw 2011年10月22日(土)より、シアターN渋谷にてモーニング&レイトショー他全国順次公開 2009年/韓国映画/カラー/上映時間 121分/ドルビー・デジタル/韓国語 配給:キングレコード 監督・脚:シン・ジョンウォン 音楽:キム・ジュンソン 出演:オム・テウン チョン・ユミ チャン・ハンソン ユン・ジェムン ≪デモが起きかねない出来栄え≫ 『人喰猪、公民館襲撃す!』は韓国映画界が総力を挙げて送る動物ホラー&パニックムービーで、この 秋日でも大反響を巻き起こすこと確実な超大作エンタテイメントである。 ──というのはもちろん嘘で、実際は少なすぎる予算と乏しいアイデア、俳優たちのしょぼくれた演技 力と素っ頓狂な脚を楽しむための、俗にいうC級映画である。 ソウル郊外の平和な過疎村で、若い女性の惨殺死体が発見される。その祖父で元凄

  • 超映画批評『トイ・ストーリー3』95点(100点満点中)

    『トイ・ストーリー3』95点(100点満点中) Toy Story 3 2010年7月10日(土)全国ロードショー 2010年/アメリカ/カラー/110分/配給:ブエナビスタ・インターナショナル(ジャパン) 監督:リー・アンクリッチ 製作:ダーラ・K・アンダーソン 製作総指揮:ジョン・ラセター 声の出演:唐沢寿明 所ジョージ ≪おもちゃを捨てられなくなるシリーズ3≫ ピクサー製作のアニメーションは、頭ひとつ以上抜き出た脚力により、もはや10割打者といってもいいほどの傑作率を誇る。その作品群は原作ものではないオリジナルにこだわった企画ばかりだが、中でも「トイ・ストーリー」は記念すべき第一作。社のアイデンティティーといってもいい、スタッフ全員の夢を託した渾身の一だったわけだ。 この大ヒットからピクサーの快進撃は始まったのだが、その3作目となる作は、そんなわけで安直な「手堅い続編企画」のは

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    mk16 2010/08/02
    これだけ笑って泣ける映画は久々に見た。/映画レビューサイト「ぴあ映画生活」では、借りぐらしのアリエッティより評価が高かった。(アリエッティ 70点、トイ・ストーリー3 89点)
  • 超映画批評『樺太1945年夏 氷雪の門』70点(100点満点中)

    『樺太1945年夏 氷雪の門』70点(100点満点中) 2010年7月17日(土)より、シアターN渋谷にてモロードショー公開 1974年/カラー/DV/119分 配給:太秦 原作:金子俊男 監督:村山三男 脚:国弘威雄 出演:二木てるみ 鳥居恵子 岡田可愛 野村けい子 今出川西紀 ≪ソ連に圧力をかけつぶされた、貴重な樺太史実映画≫ すでに公開されている反捕鯨お笑いムービー「ザ・コーヴ」だが、いまだにとんでもない内部情報が次々と入ってくる。ウェブでの公開は残念ながら遠慮するが、よくこんなものがアカデミー賞を取れたものだと呆れる話ばかりである。 それはともかく、あの映画が上映自粛されて上映館に空きができたため、『樺太1945年夏 氷雪の門』はモーニングショーからロードショーへ格上げ公開となった。 『樺太1945年夏 氷雪の門』は74年の製作当時、問答無用の武闘派超大国だったソ連の政府から直々

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    mk16 2010/07/17
    >日本軍の描写がまっとうな点。残虐な略奪集団でも愚か者集団でもなく、冷静に事態に対処するリアリストとして描かれている。これは、村山三男監督に軍隊経験がある事と無関係ではないだろう。
  • 超映画批評『ザ・コーヴ』60点(100点満点中)

    『ザ・コーヴ』60点(100点満点中) The Cove 2010年7月3日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー 2009年/アメリカ/カラー/91分/配給:アンプラグド 監督:ルイ・シホヨス 製作総指揮:ジム・クラーク 脚:マーク・モンロー リック・オバリー ルイ・シホヨス ≪偽善者ホイホイ≫ 和歌山県・太地町で行われているイルカの追い込み漁を止めようとする、反捕鯨活動家たちのアウトローな活躍の姿を、けれん味たっぷりの演出で描いたドキュメンタリー。冗談好きなオスカー会員たちの悪ふざけか何かで、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞した話題作だ。多数の捕鯨反対派へのインタビューと、太地町のイルカ捕殺現場への侵入アクションで構成されている。 なおこの点数はトンデモ映画として見た場合のものであり、内容の正確性への評価は一切含まれていない。 いきなりだが、私と「ザ・コーヴ」

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    mk16 2010/07/05
    >米国版と日本公開版の違いは、太地町住民の顔へのモザイク追加だけではない。日本の警察をおちょくるシーンなど、作り手たちの違法脱法行為を自慢するようなシーンは削除、または編集され相当ソフトになっている。
  • 超映画批評『リンガー! 替え玉★選手権』85点(100点満点中)

    『リンガー! 替え玉★選手権』85点(100点満点中) The Ringer 2007年4月21日より、シアターN渋谷にて過激にロードショー! 2005年/アメリカ/95分/配給:20世紀フォックス映画 明るい障がい者映画 『リンガー! 替え玉★選手権』は、五輪に合わせて開催される、知的障がい者たちによるスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス」を題材にした映画だ。 ……といっても、いま皆さんが想像したものと作は、恐らく大幅に異なるであろう。この映画は、一歩間違えばおそろしく不謹慎で失礼千万な、危険極まりないタブーすれすれを突っ走る作品である。 主人公の好青年(ジョニー・ノックスヴィル)は、自分の責任で友人が大怪我をしてしまい、莫大な治療費を何とか工面したいと思っている。そこで叔父に相談するが、ギャンブルで借金まみれのどうしようもないダメ男なので頼りにならない。それどころか、「スペシャル

  • 超映画批評『仏陀再誕』25点(100点満点中)

    『仏陀再誕』25点(100点満点中) 2009年10月17日(土)公開 2009年/日/カラー/114分/配給:東映 原作/大川隆法『仏陀再誕』 監督/石山タカ明 脚/大川宏洋 声の出演:子安武人 小清水亜美 吉野裕行 白石涼子 置鮎龍太郎 悟りにチャレンジ 『仏陀再誕』は、この秋300万人の動員を目標とする、日アニメーション期待の超話題作である。 女子高生、天河小夜子(声:小清水亜美)は、名物記者の金元にあこがれ、ジャーナリストを目指している。ところがその金元が自殺して以来、彼女には霊のようなものが見えるように。一方、ある宗教団体の教祖は奇跡を連発、テレビで大人気となるが……。 子安武人や銀河万丈、三石琴乃といった実力派声優と、業界有数のVFXスタッフをそろえた、まさにジャパンアニメーションの総力を結集した超大作。エル・カンターレことブッダの生まれ変わり、大川隆法(幸福の科学)が製

  • 超映画批評『ヤッターマン』85点(100点満点中)

    『ヤッターマン』85点(100点満点中) 2009年3月7日(土)より、全国ロードショー 2009年/日/カラー/111分/配給:松竹、日活 監督:三池崇史、原作:竜の子プロダクション、脚:十川 誠志 出演:櫻井 翔、福田沙紀、生瀬勝久、ケンドーコバヤシ、深田恭子 フカキョンドロンジョは、歴史に残る名ヒロイン 日映画界には妙な癖があって、到底実写じゃ成立しないような漫画・アニメ作品ばかり、なぜか好んで映像化する。ゴルゴ13、ルパン三世、デビルマン、そして二十世紀少年……。 その多くは事前に誰もが予想した通り、まれに見る珍作へと仕上がり、ダメ好きマニアの語り草となる。もはや、この国のお家芸といっても過言ではない。 しかし、ヤッターマンの映画化企画までもが気だったとは、さすがの私も予想だにしなかった。ましてや、興収50億を狙える記録的な大ヒットスタートになろうとは。映画業界は変人ばか

  • 超映画批評『ティンカー・ベル』100点(100点満点中)

    『ティンカー・ベル』100点(100点満点中) Tinker Bell 2008年12月23日(火・祝)より、ロードショー 2008年/アメリカ/カラー/79分/配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ 監督:ブラッドリー・レイモンド、キャラクター創造:J・M・バリー 、脚:ジェフリー・M・ハワード 声の出演:メイ・ホイットマン、ルーシー・リュー、アンジェリカ・ヒューストン、アメリカ・フェレーラ もっとも有名な妖精、ティンカーベルが4部作に 08年冬のディズニーはアニメーション二立てだが、先行する『WALL・E/ウォーリー』こそが大命なのは誰の目にも明らか。こちら『ティンカー・ベル』は、アメリカでも小規模にひっそりと公開されたきり。彼らは四部作の壮大なプロジェクトにすると意気込んでいるが、この調子では2以降はビデオのみ、なんてことにもなりかねない。 ネバーランドにある妖精の谷に、元気

  • ★前田有一の超映画批評★

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