2011年夏の新商品発表会から、スマートフォンシフトをより鮮明に打ち出したau。現在は、まだ先行するiPhoneやiPadの商品力に負けている感があるが、やがてはAndroid端末の種類も増えて商品力の差は縮まってくる。追い上げるauは、NTTドコモやソフトバンクとは異なる発想で、シームレスなサービスの実現を目指す 6月29日、KDDIの田中孝司社長と、楽天の三木谷浩史会長兼社長は、電子マネーの分野で決済インフラを共同で整備するという提携について華々しく発表した。 その一方で、同じ日の午後には、会見こそなかったが、KDDIはある重要な案件をひっそりとリリースした。内容は、改めてauの携帯電話の契約者に対して、まだ開始していなかった公衆無線LANサービスの提供を始めるという地味な話である。 だが、通信業界にとって、いやauのユーザーにとっても、こちらの取り組みのほうが、はるかに重要だ。K