定年より前に大学を辞める決断をしたわたしの同僚は、卒業式で、こんな挨拶(あいさつ)をした。彼は学生たちに慕われる良き教員だった。 「卒業おめでとうとはいえません。なぜなら、あなたたちは、これから向かう社会で、あなたたちを、使い捨てできる便利な駒としか考えない者たちに数多く出会うからです。あなたた…
初めての就職活動は分からないことだらけ。直接企業に質問しづらいことも多いし、口コミ情報がどこまで信用できるかも不安だ。そんな悩みを解決する「就活探偵団」。就活生の様々な疑問に答えるべく、あなたに代わって日経記者が企業に突撃取材します。就活戦線の訪れとともに、日経電子版「就活探偵団」が帰ってきました。今シーズン最初の疑問は「学歴フィルターによる選別はまだ厳しいのでしょうか?」アベノミクスによる
全国の私立高校の間で、非常勤の教師など非正規雇用の教職員の雇用期間を5年以内に制限する動きが広がっていることが教職員の労働組合の調査で分かりました。 この調査は、「全国私立学校教職員組合連合」が全国の私立高校のおよそ13%に当たる176校を対象に行ったもので、東京や愛知などの少なくとも25校が、ことしになって新たに非正規の教職員の雇用期間を5年以内に制限していたということです。 非正規労働者はことし4月の法律改正で同じ職場で5年を超えて働いた場合、希望すれば雇用期間に制限のない「無期雇用」に切り替えられることになっています。 教職員の組合は学校側が無期雇用への切り替えを避けるため雇用期間を制限する動きが広がっているとみています。 組合の永島民男委員長は「非正規雇用の人たちの雇用を守るために出来た法律の趣旨に反する行為だ。経験のある教師を辞めさせることは教育力の低下につながり、速やかに制限を
保育士の資格があるのに保育の仕事を希望しない人に厚生労働省が理由を尋ねたところ、「賃金が希望と合わない」という人が半数近くを占めていることが分かりました。 国は成長戦略の一環として女性の活躍を掲げ、仕事と子育ての両立を支援しようと待機児童の解消に力を入れていますが、保育士の不足が課題となっています。 厚生労働省は保育士の資格があるのに保育の仕事をしていない、いわゆる「潜在保育士」の活用につなげようと、ことし5月、ハローワークを訪れた潜在保育士を対象にアンケートを行い、958人が回答しました。 保育の仕事を希望しない理由について、複数回答で最も多かったのは「賃金が希望と合わない」で47.5%を占め、次いで「他の職種に興味がある」が43.1%、「責任の重さや事故への不安」が40%となっています。 保育士の平均賃金は214万2千円で、全職種の平均を100万円余り下回っているため、国は昨年度から勤
やまざき・はじめ/1958年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業。現在、楽天証券経済研究所客員研究員。株式会社マイベンチマーク代表取締役。東京大学を卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友生命、住友信託、メリルリンチ証券、パリバ証券、山一証券、明治生命、UFJ総研など、計12回の転職を経験。コンサルタントとして資産運用分野を専門に手掛けるほか、経済解説や資産運用を中心に、メディア出演、執筆、講演会、各種委員会委員等を務めた。2024年1月1日、永眠。 山崎元のマルチスコープ 旬のニュースをマクロからミクロまで、マルチな視点で山崎元氏が解説。経済・金融は言うに及ばず、世相・社会問題・事件まで、話題のネタを取り上げます。 バックナンバー一覧 「就職に強い人材の条件」対談を 読んで思った大学と企業のズレ 今週号の『週刊ダイヤモンド』(10月2日号)のメイン特集は「大学 徹底比較」だ。早稲田大学と慶
たいへん長らくお待たせしました。復活、「若輩者」連載です。就活突入直前に原稿を書き終えた大学3年生諸君はいま、それぞれの戦いの最中にあったり、あるいは内定を祝っていることでしょう。 今回は、体育会系の男子学生ふたりが気づいた「ニッポンの会社」の、文化系サークル出身者にとって恐るべき実態をリポートしてもらいます。思い当たる節がありすぎて怖いです(編集Y) はじめまして。某私立大学生のH、そしてMと申します。3月現在で3年生、絶賛就職活動中(残念ながら、内定は未だ)です。 就活を始める直前に日経ビジネスのYデスクから「難しいことはいいから、学生目線で社会を見た記事を書け!」という、ありがたい機会をいただきました。そこで私たちは、大学生にとっていちばん悩ましい課題である「就職活動」と自分が所属している「体育会」をテーマに書いてみることにしました。拙い文章と思いますが、最後までお付き合いいただけれ
解雇したい人間を押し込め、じわじわと追いつめる「追い出し部屋」。これは、民間企業だけではなく、公的機関である「大学」にも存在する。 その場所は、「教職員研修室」の名で呼ばれていた。名古屋女子大学文学部教授として教鞭をとっていた谷口富士夫(たにぐちふじお)さん(55)は昨夏まで、この「部屋」で、日本漢字能力検定の過去問を解かされ、何度もリポートを書かされ、文章作成などの業務を行っていた。当時を振り返って谷口さんはこう言う。 「いつ何をさせられ、今後どうなるかわからない状態…。心理的に追いつめられていました。まさに追い出し部屋です」 学園の法人本部から突然呼び出しを受けたのは一昨年6月。指示通り、本部がある汐路(しおじ)学舎の会議室に行くと、事務方の中間管理職の男性からこう告げられた。 「漢字能力検定の1級と2級の過去問題を解くように」 学生による授業評価アンケートの結果が低かったため、
森直人さんが、去る5月23日に安倍総裁に提出された自由民主党の教育再生実行本部の第2次提言を紹介しています。 http://d.hatena.ne.jp/morinaoto/20130525/p1 そこにその提言自体もPDFファイルでリンクされていますので、見てみると、 http://d.hatena.ne.jp/morinaoto/files/%E8%87%AA%E6%B0%91%E5%85%9A%E3%83%BB%E6%95%99%E8%82%B2%E5%86%8D%E7%94%9F%E5%AE%9F%E8%A1%8C%E6%9C%AC%E9%83%A8%E3%80%8C%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E6%8F%90%E8%A8%80%E3%80%8D.pdf いくつか、職業教育に関連する記述があり、それらが半世紀以上前のジョブ型雇用政策時代の感覚にかなり接近
徳島大学は4月1日から教員系を除く有期雇用職員について、雇用期限(契約更新回数の上限)を撤廃することにしました。約千人の有期雇用職員が対象となる見込みです(看護師は無期雇用に移行済み)。同大学教職員労働組合との労使協議で大学側が回答したもの。同組合は「組合の主張通りの結論であり、労働契約法改正を機に5年で雇い止めを徹底する方針の国立大学が多い中、画期的な成果」と歓迎しています。 最初の5年間については単年度契約とし、契約更新の際に継続審査を行いますが、5年を超える労働期間となった場合には、労働者からの申し込みにより無期契約に転換するというものです。それまでは、1年ごとの更新で3年が経過すると雇い止め。再雇用の場合には1カ月間のクーリング期間を設けていました。 同組合は、「国家公務員準拠」による賃金7・8%の削減・退職金の切り下げ撤廃の要求とともに、有期雇用の撤廃を要求していましたが、昨年1
教師の一人として、桜宮高校のバスケ部顧問を擁護すべき点はまったくないと思います。 「児童生徒への指導に当たり、学校教育法第11条ただし書にいう体罰は、いかなる場合においても行ってはならない。」に逆らっている訳だし。 しかし、なぜ体罰が容認される「顧問王国」が出来てしまったのか、触れるマスコミがまったくなくてげんなりしています。 これは、部活動が非常に曖昧な位置に置かれ続けていることによるものです。 部活動の指導は我々教員の正当な業務ではありません。正当な業務なら時間外に勤務させられた場合、残業代を支払わなければなりませんが、土日に部活動の指導をして支払われているお金は4時間以上指導して手当はわずかに1800円(うちの自治体の場合。練習試合の引率等で10時間以上拘束されても1800円)です。 部活動は建前上「教育職員が自らの意思に基づいて決定したところに基づくもの,すなわち自主的に行ったもの
NTT出版の"Webnttpub"において,竹内洋教授が「高学歴ワーキングプア:教養難民の系譜(1)」という論稿を書かれています。タイトルの通り,大学院博士課程を修了しても行き場のない高学歴WPについて触れられています。 http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/university/001.html 博士課程修了生の多くは大学教員を志望していますが,近年,供給が需要を大きく上回っていることはよく知られています。発生する空きポスト(需要)はごくわずか。その一方で,博士課程から送り出される修了生(供給)は激増。大学教員市場の崩壊です。 竹内教授は,市場の崩壊の程度を測る簡便な数値指標を考案されています。その名は「大学教員市場の開放係数」。上記の需要と供給を照らし合わせるものです。 具体的な算出式は,求人数(大学教員増加数)÷求職者数(前年度の博士課
はてなグループの終了日を2020年1月31日(金)に決定しました 以下のエントリの通り、今年末を目処にはてなグループを終了予定である旨をお知らせしておりました。 2019年末を目処に、はてなグループの提供を終了する予定です - はてなグループ日記 このたび、正式に終了日を決定いたしましたので、以下の通りご確認ください。 終了日: 2020年1月31日(金) エクスポート希望申請期限:2020年1月31日(金) 終了日以降は、はてなグループの閲覧および投稿は行えません。日記のエクスポートが必要な方は以下の記事にしたがって手続きをしてください。 はてなグループに投稿された日記データのエクスポートについて - はてなグループ日記 ご利用のみなさまにはご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。 2020-06-25 追記 はてなグループ日記のエクスポートデータは2020年2月28
今日は仕事納めである。忙しかった「師走」も、とりあえずこれで一段落、という方も多いことだろうと思う。 ところで、「師走」という言葉は、一説には「師匠でさえも、走り回るほど12月は忙しい」ことに由来するという。逆に言えば、12月以外は師匠は忙しくない、ということになる。師匠は現代風に言えば教員ということになると思うのだが、では教員は12月以外は暇をしているのかというと、実際にはとてもそうは思えない。例えば、次のようなニュースが数日前少し話題になっていた。 精神的病気で休職の教員5000人超 NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121224/k10014398451000.html 教員という職業が、ブラックであるという指摘は、度々なされる。もちろん、職場によるだろうし、中には職務放棄をしてるんじゃないか、と言いたくなるような教師も存在するのは事
「合計10回の面談で精神的に追い込まれ、自殺すら考えた」 NECグループで教育関連の職場で働く男性(44)は、今年5月から始まった退職勧奨を振り返る。 「君にやってもらう仕事はない」「残ってもどこの職場になるかわからない」。最初3回は直属の上司との面談だったが、4回目からは役員と人事担当者が現れた。その後7回、時に2時間を超える退職勧奨の繰り返しに、体重は5キログラム以上も減った。 東京労働局に申告したことで会社に指導が入り面談こそ止んだが、その直後、上司から罵声を浴びせられた。「お前は何をやったかわかっているのか、本社の人事も怒っているぞ」「お前に信頼できる仲間なんていないぞ」・・・。その後もサービス残業の強要などが続いているという。 執拗な退職勧奨も「あくまで希望退職」 「今回の退職勧奨の特徴はその執拗さだ」。男性が加盟する電機・情報ユニオンの森英一書記長は解説する。同社では従来、退職
森直人さんが「もどきの部屋」で、「教育と職業・政治 再論」というタイトルの研究会について「とりとめなく」語っていますが、その中で、 http://d.hatena.ne.jp/morinaoto/20121020/p1 ・・・だから教育学者としての広田はずっと同じことを主張していて、それは「子どもに可能な限り選択肢を提示しろ」ということだと思う。その選択肢が貧しくなったときが危険なときなんだ。・・・ 教育は子どもの選択肢を可能な限り狭めないものとして――もし望めるなら選択肢を増やしてやるものとして――構想されなければならない。すごい正統派教育学者の発想である。そして、そんな彼の眼に職業教育は子どもの可能性を一点に――ある特定の職業に、そしてある特定の職業「のみ」に――「限定」するものに映るから、「職業教育主義」には批判的なスタンスを崩さない。「特定の職業」のことしか考えなくなるし、「職業の
NECの1万人リストラで退職強要された男性が記録した面談の一問一答。「間合い以外はほぼ再現した」というメモの一端を紹介します。 1回目(45分間) 上司 今の職場で今のまま業務を続けてもらうのは難しい。特別転進(退職)を真剣に考えてほしい。 男性 残って今の仕事を続けたい。 (以上の会話の繰り返しが続く) □翌日、労組に相談する(役員が対応する) 役員 今回の面談はアドバイスをもらう場だ。自分に何が足りないのか、どうしてほしいのか、どうすれば今の職場で仕事を続けられるのか聞いてみればいい。 2回目(90分間) (労組の助言を参考に、仕事に対する熱意や決意などを伝える) 男性 自分に足りないところがあるなら直すから教えてほしい。 上司 この面談は自己研さんの場ではない。今の職場で仕事を続けてもらうのは難しい。 男性 辞めません。 上司 この面談はつまり一般的にいうリストラだ。(労使交渉の議事
『職場学習論』の中原淳さんが、「「OJT信仰・手放しのOJT礼賛」を超えて : OJTの脆弱性・成立条件を考える」という短文を書かれています。 http://www.nakahara-lab.net/blog/2012/09/ojtojt_ojt.html 日本には、どうやら「OJT信仰」というものがあるようです。「手放しのOJT礼賛」といってもいいかもしれません。 OJTの「よいところ」ばかりが注目され、「結局、経験なんだよ、経験」といった具合に、ある種の「経験主義」「現場主義」と絡み合いながら、その学習効果が「ロマンティシズム」をもって語られる。 その反面、OJTの悪いところ、制約、脆弱性、そして成立条件などのシビアな側面が、あまり着目されないのです。 として、いくつもの点を指摘していくわけですが、その最後の第4のポイントは、 そして、第四のポイント、OJTの最大の脆弱性は、OJTはと
昨年の7月4日の記事では,大学教員の職名別(教授,准教授,講師,助教,非常勤講師)の月収データを使って,大学教員社会のジニ係数を試算してみました。データ・ソースは,2007年の文科省『学校教員統計調査』です。 ところで,本資料の統計表をよくみると,何と何と,大学教員の月収分布(5万円刻み)が掲載されいるではありませんか。これを使えば,大学教員社会のジニ係数を,より精緻な形で算出することができます。文科省の『学校教員統計』は,本当に「宝の山」です。 2010年の同資料によると,同年10月1日時点の大学の本務教員数は172,728人です。下記サイトの表188から,この17万2千人の教員の月収額分布(5万円刻み)を知ることができます。 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001038417&cycode=0 しかるに大学教育は,大学に
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