JR東日本は3日、今年度内に山手線の恵比寿駅と目黒駅で可動式ホーム柵の設置工事に着手すると発表した。同線の全29駅設置に向けた試験的な導入で、平成22年度から使用開始の予定。2駅で技術的な課題や運行への影響を検証し、29年度までに全駅に順次拡大する方針。 可動式ホーム柵は線路とホームを完全に仕切り、車両側のドアと連動して地上側のドアが開く。転落事故防止に効果があり、地下鉄を中心に設置が進むが、JRの在来線では初めてとなる。 JR東が導入予定のホーム柵は高さ1.3メートルで、列車が定位置以外で緊急停止した場合に備え、ドアを収納する戸袋部が開閉するのが最大の特徴。全駅のホームさくをモニタリングする監視センターを設置し故障などに対応する。 同社はホームの構造改良を含めて恵比寿、目黒両駅で約30億円の工事費を見込む。さらに約20億円かけて山手線を走る全列車に誤差35センチ以内で自動停止するシステム