内地の人間が自分たちの論理で動くから… この日の夕方、関東地方出身で沖縄在住のジャーナリスト・X氏に話を聞いた。X氏は、沖縄の人々のことが「今でもよくわからない」と言う。 「取材した後、その相手と一緒にバーに行ったりするわけですよ。すると真逆のことを喋り始める。本音で語ってもらった時に愕然とするんです。沖縄には表裏一体で両方の意見を持ってる人が多い。会う相手によって言うことが変わる。Aパターン、Bパターン、Cパターンというように、一人の人間であっても違うことを言うんです。でも、どれも本人なんですよ。ウソをついているわけではありません。 私も全国各地で取材をしてきましたから、『大体これがボリュームゾーンの意見だろうな』という直感が働くのですが、沖縄ではそれが通用しない。山でなく、カステラみたいなんですよ。どこを切っても沖縄の声ではあるものの、突出した意見がない。だから、考えれば考えるほど沖縄