映画『ザ・コーヴ』にその漁法を問題視され、世界中から非難を浴びた和歌山県太地町のイルカ追い込み漁。最近では、日本動物園水族館協会が追い込み漁によるイルカ購入禁止を決めたことで、さらに注目を集めている。イルカ問題では日本にばかり目が向けられるが、実は他国でも様々な問題が生じている。 ◆やめさせられなかったイルカ漁 ワシントン・ポスト紙(WP)は、5月に発表された、ソロモン諸島のファナレイ村での調査結果に注目。1976年から2013年の間に、1万5000頭のイルカが、伝統的追い込み漁で屠殺されてきたと報じている。 オーストラリアの北東1800キロにあり、小さな島々から成るソロモン諸島では、イルカの歯は男性が婚約者の女性に渡す装飾品に使われる。過去10年間でその価格は5倍に高騰。肉も販売すれば現金収入となるため、イルカ漁への意欲が駆り立てられ、持続不可能な乱獲になりつつあると、調査に参加したオレ