国内IT需要の今後の動きはどうなるか。そこにはどんなリスクがあるのか。国内ITサービス事業大手の富士通とNECが相次いで発表した2024年度(2025年3月期)第1四半期(2024年4~6月)の決算から受注状況に注目し、見通しを探る。 富士通がリスクに挙げた「人材確保の問題」とは 富士通が2024年7月25日に発表したITサービス(同社の場合「サービスソリューション」)における第1四半期の国内受注状況は、全体で前年同期比97%にとどまった。 業種別では、エンタープライズビジネス(製造業などの産業・流通・小売)が前年同期比106%、ミッションクリティカル他が同131%と伸長した一方、ファイナンスビジネス(金融・保険)は同100%の前年並み、パブリック&ヘルスケア(官公庁・自治体・医療)は同85%と減少した(表1)。 「2023年度(2024年3月期)に獲得した大型受注の反動で、2024年度第