「Getty Images」より フランスを代表する作曲家モーリス・ラヴェルの代表作『ボレロ』という作品をご存じでしょうか。1928年に初演されたバレエ音楽ですが、読者の皆様のなかには『愛と悲しみのボレロ』というフランス映画のタイトルを思い出される方もいらっしゃるかもしれません。実は、この名作映画のボレロです。現在では、バレエのために演奏されるよりも、オーケストラが単独で演奏することのほうがはるかに多いオーケストラコンサートの人気曲です。それほどまでに、とても魅力ある音楽なのです。 「ボレロなんて聴いたことがない」という方でも、おそらく、テレビやラジオを通じて、どこかで耳にしているはずです。16分もかかる長い音楽ですが、ほかにない特徴は、能天気で天真爛漫なメロディーと、ノスタルジックで奥に情熱を秘めているような2種類の短いメロディーのみでできていることです。ここでピンとくる方がいれば、かな