京都市の局長が民間保育園の役員から純金小判などの賄賂を受け取ったとされる汚職事件で、収賄の罪に問われた市子ども若者はぐくみ局の前局長久保敦被告(59)=懲戒免職=の初公判が6日、京都地裁(増田啓祐裁判長)で開かれた。久保被告は「深く反省している」として起訴内容をおおむね認めた。検察側は冒頭陳述で、久保被告が過去に保育園側から30回以上にわたり物品や飲食の提供を受けていたと指摘した。 起訴状などによると、京都市内のホテルで2019年3月と20年9月、同市左京区で保育園を経営する社会福祉法人「セヴァ福祉会」の元理事長の女性被告(86)=贈賄罪で公判中=から、園への指導監査や定員削減、施設老朽化整備の補助金などに関し、便宜を図ってほしいとの趣旨を知りながら、腕時計と純金の小判1枚(計約85万円相当)を受け取ったとされる。 久保被告は罪状認否で、「腕時計と小判を賄賂として受け取ったことは間違いない