日本アニメ産業の名門企業である日本アニメーション。「フランダースの犬」「赤毛のアン」など1975年からの「世界名作劇場」シリーズを作りだした会社だ。この会社はアニメ産業の人材輩出企業として知られる。草創期にはスタジオジブリの宮崎駿監督や演出家の高畑勲氏らのほか、任天堂でポケットモンスターシリーズのキャラクターを考案した小田部洋一氏ら、世界のビッグネームが活躍している。「世界の子供たちに感動を」というキャッチフレーズの下で、妥協なき本物志向の作品作りにこだわってきた。 ただ、1990年代半ばからはテレビ局のアニメ放映枠の削減で、厳しい時代が続いてきた。今ではアニメ「ちびまる子ちゃん」が経営の柱ではあるが、同社の最大の強みはやはり「名作劇場」だ。昨年は「赤毛のアン」シリーズである「こんにちは アン」も制作した。同社の創業社長である本橋浩一氏と、古巣に復帰して若手育成に尽力するアニメ作家の佐藤好