矢野顕子のニューアルバム「矢野顕子、忌野清志郎を歌う」がリリースされた。これは2009年5月に亡くなった忌野清志郎の楽曲10曲を矢野が歌ったカバーアルバム。11曲目には矢野と清志郎がデュエットした「ひとつだけ」のリマスタリング音源も収められている。 ナタリーではこのアルバムについて、そして清志郎との思い出について、矢野顕子本人に話を訊いた。 取材・文 / 大山卓也 インタビュー撮影 / 福岡諒祠 ──アルバム聴かせていただきました。清志郎さんの曲は個性が強いからどんな作品になるかと思っていたんですが、実際聴いてみたら……。 矢野顕子のアルバムでしょ? ──でした。すごく。 そうなんですよ。 ──故人に捧げる“トリビュートアルバム”ではなく、楽曲自体に向き合って作られた“カバーアルバム”ということですよね。まずは今このアルバムを作ろうと思った理由から伺えますか? まあ、思いつきなんですけれど