アベノミクスで円安と株高が大きく進み、その後も為替と株は国内外の要人発言などをきっかけに変動している。浜田宏一エール大名誉教授いわく「論より証拠」だ。 対照的に長期金利は落ち着いている。これについて、デフレ論者からは「デフレ脱却は不可能だと債券市場が見ているため」との解説がある一方、「何らかのきっかけで急上昇する」との矛盾するようなことを言う人もいる。 こうした矛盾はデフレ論者に共通であり、デフレからの脱却はないと言いながら、急にハイパーインフレになるとも平気で言い出す。 金利は住宅ローンなどで読者にとっても関心がある話なので、金利が落ち着いている理由や、今後の景気回復やデフレ脱却局面で金利はどうなるかについて解説しよう。 アベノミクスのベースになっている金融政策は「期待」に働きかける政策。マネタリーベースを増やせばインフレ予想が高まるというだけだ。まずは市場が実質金利の低下を予想