2012年は"コンシャスラップの季節"とでもいうか、3.11を意識した政治的なテーマの色が強い作品がいろいろと出ている(このブログでも取り上げたSALU、SNEEEZE、田我流なども含めて)けども、この手のトピックの扱い方1つでそのラッパーの本質があらわれてくるのが非常に興味深い。勿論、それはベテラン勢の作品にも同じことが言える。 ■THA BLUE HERB - TOTAL THA BLUE HERBが日本語ラップ史に名前を刻み、その後多くのラッパーに影響を与えた1stアルバム『Stilling, Still Dreaming』。このアルバムがこれほどまでに大きな作品になったのは、シーンの中心(東京)から遠く離れた地方(北海道)で活動することのフラストレーションが表現の力強さの源となって、THA BLUE HERBという無名な地方のグループが"東京のシーンに対峙して闘う姿"はリスナーへ共