【カイロ=大内清】米国で制作された映画がイスラム教の預言者、ムハンマドを侮辱しているとして、リビア東部ベンガジの米領事館で11日、抗議に押し寄せた群衆の一部が対戦車砲を撃ち込み、ロイター通信によると、駐リビア米大使と職員3人の計4人が死亡した。オバマ米大統領は「常軌を逸した攻撃だ」と強く非難した。 エジプトの首都カイロにある米大使館前にも同日夜、数千人が集まり、一部が敷地内に侵入して米国旗を引きちぎった。米国への抗議が他のイスラム諸国に飛び火する可能性もある。 クリントン米国務長官は11日の声明で、米国人職員1人の死亡が確認されたとした上で、「このような暴力的行動が正当化されることはない」と事件を強く非難した。 問題となっているのは昨年、米国で制作された映画「ムスリムの純真」で、俳優が演じるムハンマドは強欲で好色な人物として描かれている。 偶像崇拝を禁じるイスラム教では、一般的に神や預言者