衆院憲法審査会の保利耕輔会長(自民党憲法改正推進本部長)が同党筆頭幹事の船田元氏に、審査会への自民党委員の出席を命じていたことが分かった。定数50の同審査会で、自民党は会長、幹事以下31人を占めるが、委員の欠席が目立ち、憲法改正への「本気度」を問われかねない事態に陥っていた。 問題が表面化したのは、「緊急事態」条項が議題となった5月23日の審査会で、自民党委員が頻繁に入退室し、平均出席率は5割前後。これに対し、野党はほぼ全員が出席していた。自民党委員の欠席で「委員の半数以上」の定足数を割る可能性があり、共産党は審査の中止を要求した。 以前の審査会でも自民党委員の出席率が低かったため、保利氏は同日の審査会後、船田氏に「代理を出席させるように」と改善を要求。これを受け、船田氏は自民党の全委員に出席を求める文書を送付した。