田中 太郎 日経エコロジー編集長 1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。 この著者の記事を見る
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金沢は小京都なんかじゃありませんでした。金沢こそ、明日の日本のお手本。そこには驚くほど、これからの地域再生にとって必要な要素が、美しく共存していました。 今回、金沢を訪れたのは、ゼミ旅行。東北芸術工科大企画構想学科の学生たち9人と一緒でした。東北地域ブランド研究所という名前をつけて、主に東北の産物、商店街、企業、お店、人、そして東北そのものをブランディングしようというゼミです。女性が8人を占め周りからは美女ゼミという噂も(笑)。 でも、マーケティングにとって女性の直感やバランス感覚のあるアイディアは不可欠だと思っています。今回は、加賀野菜について研究にやってきました。 「日本」とは何か? 金沢を訪れたことにない方にとって、金沢のイメージは加賀百万石、城下町、武家文化、兼六園など。北陸の観光地といったところでしょうか。ちょっと関心のある方なら、21世紀美術館、加賀宝生流能、和菓子、北前船豪商
私の妻は日本人。イタリア人のメイクアップアーティストにメイクをしてもらったことがある。 その時、帰宅してきた顔を見て、「な、なんだ! そのニューハーフ顔は!」と思わず叫んでしまった。あまりにどきつい。本人も洗面所に駆け込んで、急いで化粧を落とした。しかし、帰宅途中、道行く人たちが妻の顔を笑ったということはない。 結局、妻がイタリア人にメイクを任せたのは、2回しかない。懲りごりなのだ。1回目、派手派手しいカラーで目の周辺をべっとりと塗られた。そこで彼女は、2回目は「自然な感じに・・・」と頼んだ。確かに、メイクアップアーティストは、青系ではなく、茶系を使った。だが、日本人にしてみれば“ケバイ”のは変わらなかった。 日本では化粧したかどうか分からないような、自然な化粧が好まれる。しかしヨーロッパでは、化粧をするなら、化粧をしたことがはっきり分かる化粧がよい。日本水墨画を象徴する絵師である長谷川等
大手スーパーの西友が10月17日に発売したダウンジャケットが大きな話題となっている。ある一般週刊誌からこのことに関して電話取材を受けた。 ダウンジャケットについて言えば、既にユニクロが今秋冬のウルトラライトダウンの販売量を国内外で700万枚と見込んでいると発表している。今回発表した西友は昨年の2倍の売り上げを見込む。ユニクロのウルトラライトダウンの価格は昨年同様、5990円。一方、西友は2000円安い3990円で販売している。 西友はユニクロにそっくりなロゴを掲げ、このダウンジャケットの発売会見を行った。赤い正方形に白字のロゴが2段に並んでいるものだ。さすがに売り場ではこれを使わないというものの、「コピーだ」「パクリだ」との声が多数聞かれ、筆者自身にもそう見えた。きれいにいうと「ユニクロへのオマージュ、リスペクト」ということにでもなるのだろうか。 ユニクロのダウンジャケットを見ない日はない
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン カラオケ、回転寿司、100円ショップ。日本で生まれ、世界進出を果たした業態はいくつもある。そしていま、ホテル業界から一羽の雛が羽ばたこうとしている。カプセルホテルに似ているがカプセルホテルではない。ホテルのようでホテルでもない。まったく新しい宿泊施設、ファーストキャビンだ。 店舗は、いまのところ2009年に大阪に誕生した1号店、京都の2号店、今年4月に羽田空港第1旅客ターミナルにオープンした3号店の3店だけだが、稼働率は高水準で推移している。御堂筋難波店は80%、京都烏丸店は70%、羽田ターミナル1店に至っては90%。来春には都内にもう1店舗オープンするほか、関西地域にも新たに1店舗の開業を予定している。 海外進出計画も着々と進行中だ。早けれ
横浜中華街や神戸南京町は華やかな非日常のチャイナタウンだ。飾り気のない「日常の中国」に出会いたければ、池袋北口に行けばいい。ここには1980年代以降に来日した新華僑の経営する店が約200店舗もある。西口なども加えた池袋駅周辺全体ではその数は300とも400とも言われる。中華料理店だけでなく、食材・雑貨店、旅行代理店、不動産仲介店、美容院、保育園、自動車学校、インターネットカフェなど様々な種類の店や施設がある。池袋の中華街は中国人の日常生活を支える街である。 駅の地下街から階段を上り、北口に出ると、中国語のフリーペーパーを配るおばさんがいた。横には携帯電話を耳に当て大声で中国語をしゃべるビジネスマン風の男。目の前には池袋の中国人に食材を提供する食品店のビルが立つ。「陽光城」と書かれた赤い看板が日射しを浴びて輝いていた。 ここには中華街の入り口を示す楼門もなければ、関帝廟もない。それどころか、
人口減少社会を迎え、停滞感と閉塞感が強まる平成日本。 一部で移民受け入れ拡大論が高まるものの、政府は依然として厳しい移民制限政策をとっている。だが、移民は単に労働力不足の穴埋めをする存在にとどまらない。その異質な文化や多様性が、日本経済を活性化するのではないのか。 実際、約40万の外国人が住む国際都市・東京で、移民の多い街はどこも活気にあふれている――コリアタウンの新大久保、新華僑の店が並ぶ池袋北口。そこには高度成長時代の日本があると言ってもいい。 国際化、グローバル化が叫ばれるものの、我々は日本に住む身近な外国人のことを案外知らない。彼らは何を求めて日本に来たのか。日本でどんな暮らしをしているのか。また、我々は隣の外国人と仲良く暮らすことができるのか。 この企画では毎回、外国人の多いエスニックタウンを歩き、そこで暮らす人々の話を聞き、東京の移民事情をリポートする。外国人の目に平成の日本は
奥田碩元会長(トヨタ自動車元社長)に誘われたのが直接のきっかけでした。当時は小泉純一郎政権下。経団連は改革の旗手を担う組織でした。ただ、その後、会長が奥田さんから御手洗さん(御手洗冨士夫・キヤノン会長兼社長)に代わり、それからまた米倉さん(米倉弘昌住友化学会長)になるにつれ、どんどん風向きが怪しくなっていった。 辞めようと思った直接的なきっかけは、やはり震災後です。経団連は(電力の)発送電分離の話が出たときには早々に反対し、原子力発電所については早々と賛成であると表明した。「多分経団連ってそういうために作られたんだな」とその時、初めて分かりました。 経団連が言っていることがあたかも経済界の統一見解のように言う。だから僕は「そんなことないよ」と世の中にはっきり言いたかった。違う意見だってあるんだよ、ということですね。 「経団連は日本企業の護送船団方式を擁護する団体」 ツイッターで退会をほのめ
「我が国では、年間自殺者が3万人を超えるなど、『国民のこころの健康の危機』と言える状況が続いています」(2010年4月3日、厚生労働省「こころの健康政策構想会議発足式」リリースより)。3月には「お父さん 眠れてる?」というポスターがあちこちに貼られました。「2週間以上続く不眠は、うつのサインかもしれません」。あなたは、そしてあなたの親しい人は、よく眠れているでしょうか。 この自殺数の異常な高止まりは、まさしく緊急事態です。日本で精神救急医療を立ち上げた精神科医、計見一雄さんに、この事態に対してなにかできること、知っておくべき事はなんなのか、伺ってきました。余談ながら、私は氏のべらんめぇな語り口が大好きなのですが(味わいたい方は『統合失調症あるいは精神分裂病 精神病学の虚実』などでどうぞ。この本は書名の印象に反してとても面白くて分かりやすい!)、今回は状況の深刻さを反映してか、静かで、迫力が
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 5人の挑戦者と“ダイエット番長”こと私がメタボ脱出を目指す「男のダイエット戦記・第3期」。前回は、私が参加した日経ヘルスの「夜断食ダイエット」体験記を紹介した。今回は、その夜断食ダイエットについて説明しよう。 「短期集中コース」とじっくり体質改善をめざす「ラクラクコース」 夜断食ダイエットについて簡単におさらいすると、20時以降は水と茶以外は摂取しないというもの。ただ、20時前ならば通常通り3食を食べても構わないため、辛い我慢をしなくてもよい。しかし、私は普段から1日2食の生活をしていたため、夕食を抜くという変則的な方法で参加した。この方法は、専門家の意見によると、やはりおすすめできないらしい。そこで、今回は通常の夜断食ダイエットの方法を紹介
夕食を軽めにしていれば、朝食の食欲も本来はわくはず。だが社会人は飲むことも仕事のうち。軽い夕食は非現実的だ。そこで食欲がわかない朝食がダイエットの狙い目になる。 「食べる量は変わらないのに太る」と言う人が多いが、社会人の食べる量は学生の頃より確実に増えている。結婚を機にしっかり朝食を食べるようになったり、グルメを堪能する経済力も備わった大人の方がカロリー摂取量は多い。 四谷メディカルサロンの風本真吾院長は、「そんな大人に、ダイエットのセオリーである『朝食と昼食はしっかり。夕食を減らしてアルコールは控える。適度に運動を!』と指導してきたが、挫折者が多く成果が出なかった」と言う。社会人なら接待や職場の飲みニケーションも仕事のうち。1日の仕事を終えた後の食事は、重要なストレス発散の場でもある。そんな夕食に縛りをかけるのは実際問題難しい。 そこで風本院長が次善の策として考えたのが、朝食を抜く「朝だ
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