3月19日に退任する日本銀行の白川方明(まさあき)総裁の後任人事で、最有力視されていた元財務官の黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁(68)に対し、安倍晋三首相側が就任を打診したことが23日、分かった。首相は24日午後に米国から帰国、ただちに与野党など関係各方面との調整に入る。 首相は22日夕(日本時間23日朝)に米ワシントン市内で開いた記者会見で、「月曜日(25日)ぐらいから総裁、副総裁人事を詰めていきたい。その週の間に各党にお願いしていきたい」と説明。日銀の正副総裁3人の政府人事案について自民、公明の与党両党の了解を取った上で野党に働き掛けていく方針だ。 黒田氏は国際金融に精通し財務官とアジア開発銀行総裁を歴任。人脈も幅広く、経済再生に必要な通貨安定のための海外での調整能力が期待されている。安倍政権が掲げた経済再生への政策「アベノミクス」の一つである大胆な金融政策に同調し、麻生太郎副