人類最大の事故をドラマ化。『チェルノブイリ』は「事実」のゆくえを描く テクノロジーによる人類最大の事故は、人類が作った最大の人工国家で発生した。1986年4月のチェルノブイリ原発事故である。当時のソ連でのできごと。ドラマ『チェルノブイリ』は、そんな人類最大の事故に直面した上から下まで人々の大騒動をドラマで再現する。上は、ゴルバチョフ書記長。下は、消防隊員やその妻、炭鉱夫、科学者たちである。 ドラマが描くものは、"事実(ファクト)"のゆくえである。人や組織が事実を受け入れることの難しさ。これはむしろ今のテーマである。嘘であろうとそれを事実と捉え、広がってしまうSNS。歴史的事実ですら、ネットの検索ではぶれた答えしか見つからない検索の先の世界。ドラマを観てしまった今では、どれもがチェルノブイリ的な世界に見える。 この発電所の正式名?──「VIレーニン記念原子力発電所」 1986年4月26日の1
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