最近、立て続けにインチキ医療を擁護する人と議論した。彼らの言い分は、体験談および「効かない治療法なら廃れているはずだ」という理屈。「臨床的にも成果を生んでいるからクリニックが成立している」「殆ど効果のないものが医療機関で使われるとは考えられない」というわけ。 実際のところは、効果がない治療を「効果あり」と誤認することはいくらでもある。有名なところでプラセボ効果(偽薬効果)。あるいは、自然治癒や、たまたま治療後に病状が良くなる時期が重なれば、「効果があった!」と誤認してしまう。治療を行うのは病状が悪くなった時期が多いので、自然の経過として病状が良くなる時期がその後に続くことになる。自覚症状だけでなく、血圧や血糖値は変動しやすい。「血糖値が高かったのでこの健康食品をはじめたら、以降はずっと下がっています!」。いやそれ何かのはずみでたまたま血糖値が高かったのが普通の状態に戻っただけですから。イン