新規事業を次々と手がけ、世の中のスタンダードになるサービスを数多く送り出してきたリクルート。今では誰もが知る有名事業も、最初は同社社員の「アイデアの種」から始まった。まずは小さく生んで、検証を繰り返しながら大きく育てていく――。日々進化している「リクルート流・新規事業の育て方」を、最新事例とともに紹介しよう。 40年続く新規事業提案制度、狭き門くぐるのは5/1000 形式を変えながら、1982年から続いているリクルートの新規事業提案制度「Ring」。社員から寄せられた新規事業のアイデアから、事業化検証に進むものが選ばれ、実際に事業化していくというものだ。例年1000件近い提案が寄せられるが、このうち実際に事業化検証の段階に進むのは、毎年5~6件という狭き門だ。 しかも、事業化検証の段階にまで進めたからといって、サービスの事業化が約束されたわけではない。Ringを通過した段階では不確実性が高