小塩隆士の『公共経済学』(東洋経済新報社、2016年4月)を読んでいたところ、QWERTY配列に関するガセネタが書かれていた(pp.107-108)。 このネットワーク外部性の古典的な例としては,英文タイプライターのキー配列におけるQWERTY配列の普及が挙げられる.この配列は,打つ頻度の高い文字をわざと遠ざけて配置し,タイプライターのバーが絡みにくいように設計されている.しかし,この工夫は,タイプライターがパソコンとプリンタにほとんど置き換えられている現在では,タイピングのスピードを落とすだけの効果しかなく,かえって非効率である.そのため,QWERTY配列よりもタイピングに適したDvorak配列なども考案されてきたが,普及度という点ではQWERTY配列に遠く及ばない. 『「ECONOトリビア」QWERTY記事顚末記』(情報処理学会研究報告、2015年5月16日)でも指摘したが、QWERT