彫刻家の名和晃平さんは、彫刻作品のみならず、様々なテクスチャーの素材開発、3Dプリントなど新しいテクノロジーでのエンジニアリング、建築などの空間設計のディレクションや個々のアートワークなど、表現領域を拡張してきた。近年、日本でも「コミッションワーク(委託制作)」と呼ばれる、企業とアートの新しい協働が生まれ始めているが、名和さんはその分野でも活躍している。これまで、アートは企業(ビジネス)と常に反発し、時には連携し、刺激や影響を受け合ってきた。今回は、コミッションワークのプロデュースを行う編集者の後藤繁雄さん、安川電機100周年の仕事を通して、名和さんと共にアート作品制作を企画した電通の阿部光史さんと3人で、未来のアートコラボレーションを語り合う。その前編をお届けする。 アーティストの売り出し方が ドラスティックに変わってきた 阿部:2015年に100周年を迎えた安川電機さんから、100周年